日経平均は上昇エネルギーの強い相場。上値の第1メドとしては17,500円前後か。下落エネルギーの相場に転換するポイントは赤丸水準の16,100円を終値で割り込むことである――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新分析をお届けします。(『☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』)
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
黄金比率で読み解く、日経平均株価、NYダウ、ナスダックの見通し
日経平均株価 上値にチャレンジ
先週のレポートでは、C点に注目した。C点が位置する時間帯を通過したことで新しい流れが出るのか否かがポイントになったからだ。実際には、C点以降も堅調な展開が続き、9月の戻り高値を更新した。
次の注目日は10月31日前後である。
A点水準:約17,500円
B点水準:約16,900円
C点水準:約15,900円
D点水準:約16,500円
今週のポイントは、このまま上昇が続き、真上に新しいペンタゴンが描き足されるのかということである。
あくまでも個人的見解
BEラインに注目したい。堅調な展開の中、戻り高値を更新するのであれば、上値抵抗線であるBEラインを超えていくことが求められるからだ。
(川口の捉え方…取扱いに注意)堅調な展開が続いている。注目点の一つであるアメリカ大統領選挙はヒラリー氏優勢で進んでおり、ドル円も104円を挟んで底堅い動きを見せている。故に、このまま大きな節目であるAEラインを超えていく可能性があるものの、気になる点も残っている。NYダウも上値を抑えられている。また、ドル円も104円50銭の節目を超えられないでいる。したがって、BEラインおよびAEラインの上値抵抗線には注目したい。
なお、直近での注目すべきポイントを記しておきたい。(1)アメリカ大統領選挙 (2)アメリカの利上げ (3)OPECの減産合意 (4)ECBのテーパリング である。特に、原油価格は去年の秋より50ドルを割り込み、年初に20ドル台をつけた。ということは、前年同月比で原油はプラスとなり、物価の上昇要因となるということだ。ECBは物価重視の金融政策を採用していることから、(4)も重要になってくる。
値動きのポイント
上昇のエネルギーの強い相場が続いている。上値のメドとして17,500円前後を考えている。下落エネルギーの相場に転換するポイントは赤丸水準の16,100円を終値で割り込むことである。
現在のシナリオ
堅調な展開が続く可能性はある。C点が位置する時間帯を通過した後に陽線が続いている。下値支持線DEラインが控えている。p点水準を超えて来ているからである。
第2シナリオ
上値の重たい展開になっていく可能性もある。上述したように、上値抵抗線BEラインの他にAEラインも控えている。また、D点が位置する時間帯を通過した翌日に陰線が出現しているからである。
なお、MACDは再び上昇となり、上昇トレンドが鮮明になっている。スローストキャスティックスの数値は上昇が続き、買われ過ぎの80%台で推移をしている。
Next: ニューヨーク・ダウ 踏み止まっている~米国市場分析
ニューヨーク・ダウ 踏み止まっている
先週のレポートでは、ADラインに注目した。下値支持線ADラインを維持することが出来るのか、それとも下放れてしまうのかがポイントになったからだ。実際には、ADラインに絡みながら、週末はADライン水準を維持して取引を終えている。
次の注目日は10月26日前後である。
A点水準:約18,100ドル
B点水準:約18,800ドル
今週のポイントは、どちらに放れるのかということである。
あくまでも個人的見解
引き続きADラインに注目したい。ADラインに沿って推移ししていることから、このADラインから上放れるのか、それとも下放れるのかがポイントになるからだ。
(川口の捉え方…取扱いに注意)このもち合いの前半と現在とのローソク足の実体部分の長さが明らかに違ってきている。すなわち、直近のローソク足は同事線のような小さな足になっている。したがって、煮詰まっている可能性がある。要注意である。
値動きのポイント
上昇エネルギーの強い相場は維持されている。上値の第1メドとしては18,500ドル前後を考えたい。上昇エネルギーの強い相場が終焉するポイントは赤丸水準の17,800ドルを終値で割り込むことである
現在のシナリオ
底堅い動きが続く可能性がある。下値支持線ADラインを維持しながら推移をしている。ADラインを割り込んではすぐにADライン水準を回復しているからである。
第2シナリオ
下放れて行く可能性も残っている。直近のレンジの下方の水準で推移しており、上値を抑えられている。つまり、ダブルトップのネックラインの水準を超えることが出来ないでいるからである。
なお、MACDはMACD自体とシグナルが横這いとなっている。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎ状態より上昇に転じ、20%台を回復した。
Next: ナスダック 堅調さを維持する~米国市場分析
ナスダック 堅調さを維持する
先週のレポートでは、ADラインに注目した。下値支持線ADラインを割り込むと下値不安が広がることになるからだ。実際には、ADラインを割り込むことなく堅調さを維持している。
次の注目日は10月26日前後である。
今週のポイントは、堅調な展開が続くのか否かということである。
あくまでも個人的見解
D点に注目したい。週央にD点が位置する時間帯を通過する。したがって、D点の上方を通過するのか、それとも下方を通過するかに注目したい。
値動きのポイント
上昇エネルギーの強い相場を維持している。上値のメドは5325ポイント前後を考えたい。下落エネルギーの強い相場に転換するポイントは赤丸水準の5100ポイントを終値で割り込むことである。
現在のシナリオ
堅調な展開が続く可能性がある。下値支持線ADラインを維持している。上値抵抗線BDラインを超えてもきている。C点が位置する時間帯以降も値を上げてきているからである。
第2シナリオ
上値の重たい展開になっていく可能性も残っている。上値抵抗線CDラインが控えている。また、ペンタゴンのど真ん中の時間帯にあたるB点以降、値を下げても来ているからである。
なお、MACDはMACD自体が下げ止まり、横這いになっている。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎ状態より上昇に転じ、20%台に乗せてきた。
Next: ソニー<6758> 底堅い動きが続く~今週の個別銘柄分析
ソニー<6758> 底堅い動きが続く~今週の個別銘柄分析
ソニーの株価を見ると、p点やq点のように、ペンタゴンの各交点で反応することが多い。真横に新しいペンタゴンが描き足された後もA点以降、底堅い動きを見せている。
次の注目日は10月27日前後である。
今週のポイントは、このまま底堅い動きが続くのか否かということである。
あくまでも個人的見解
ACラインに注目したい。底堅い動きが続くのであれば、ACラインが下値支持線になることが期待されるからである。
値動きのポイント
上昇のエネルギーの強い相場が続いている。上値のメドとして3800円前後を考えている。下落エネルギーの相場に転換するポイントは赤丸水準の3100円を終値で割り込むことである。
現在のシナリオ
堅調な展開が続く可能性はある。下値支持線ACラインが控えている。下値も上値も緩やかながらも右肩上がりに推移しているからである。
第2シナリオ
上値の重たい展開になっていく可能性も残っている。下値支持線ABラインを割り込んでいる。B点が位置する時間帯を通過後にも陰線が出現している。そして、上値抵抗線BCラインも控えているからである。
なお、MACDは売りシグナルから下落トレンドを示している。スローストキャスティックスの数値は下落が続き、70%台を割り込んできた。
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』(2016年10月24日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』(2016年10月23日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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