マネーボイス メニュー

ドル円の上値メドは108円、終値104円割れまで上昇基調が続こう=川口一晃

米ドル/円は上昇のエネルギーの強い相場が続いている。上値のメドとしては赤線水準の108円前後を考えたい。再び下落エネルギーの強い相場に転換する価格のポイントは、赤丸水準の104円を終値で割り込むことである――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>

※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年11月13日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている

米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析

米ドル/円(USD/JPY)どこまで上昇するのか

先週のレポートでは、C点に注目した。ペンタゴンのど真ん中の時間帯にあたるC点を通過することで流れが変わるのか否かがポイントになったからだ。実際には、C点が変化日となり上昇に転じ、それにアメリカの大統領選挙の結果も加わり、ADラインをも超えて真上に新しいペンタゴンが描き足された。次の注目日は11月16日前後である。

A点水準:約106円
B点水準:約108円75銭
C点水準:約103円50銭

今週のポイントは、このままどこまで上昇するのかということである。

あくまでも個人的見解

ADラインに注目したい。下値支持線ADラインを維持できれば、真上にペンタゴンの中で推移することになる。すなわち、堅調な展開が続くことが期待できる。

(川口の捉え方…取扱いに注意)アメリカ大統領選挙お結果を受けて乱高下となった。先週、「トランプ氏が勝利をした場合には、更にドル安円高が進む可能性があるものの、その後は落ち着いた動きになることが考えられる」と紹介した。たしかに、途中まではドル安に推移したのだが、その後の反発は予想を超える勢いになっている。しかし、具体的な政策運営はこれからであることに加え、トランプ氏の強い保護主義の動きが出てくるのであればドル安に向かうことが考えられることから、徐々に落ち着いた動きになっていくことが考えられよう。

値動きのポイント

上昇のエネルギーの強い相場が続いている。上値のメドとしては赤線水準の108円前後を考えたい。再び下落エネルギーの強い相場に転換する価格のポイントは、赤丸水準の104円を終値で割り込むことである。

現在のシナリオ

堅調な展開が続くことが考えられる。ペンタゴンのど真ん中の時間帯より上昇に転じている。ADラインが下値支持線にもなっているからである。

第2シナリオ

上値が重たくなっていく可能性も残っている。上値抵抗線BEラインが控えている。先週末には、実体部分の少ないローソク足が出現している。そしてp点水準の節目にも接近しているからである。

なお、MACDは買いシグナルが点灯し、堅調な展開を示している。スローストキャスティックスの数値は上昇に転じ、70%台に乗せてきた。

ユーロ/米ドル(EUR/USD)下げ止まるか

先週のレポートでは、B点に注目した。B点が位置する時間帯を通過することで流れが変わるのか否かがポイントになったからだ。実際には、そのB点が変化日となり再び軟調な展開が鮮明となっている。次の注目日は11月22日前後である。

A点水準:約1.125ドル
B点水準:約1.055ドル

今週のポイントは、下げ止まることが出来るのか否かということである。

あくまでも個人的見解

ADラインに注目したい。先週末に到達したADラインが下値支持線となるのか否かがポイントになるからだ。割り込むと右下に新しいペンタゴンが描き足され、更に下値不安が広がる可能性がある。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは1.075ドル前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場に転換するのは赤丸水準の1.125ドルを終値で超えることである

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続く可能性がある。B点が位置する時間帯より下落が続いている。A点が位置する時間帯での下値を下回ってきたからである。

第2シナリオ

下げ止まる可能性も出てきた。ADラインが下値支持線になっている。また、先週末にC点が位置する時間帯に到達した。したがって、流れが変わる可能性があるからだ。

なお、MACDは売りシグナル点灯から軟調な展開を示している。スローストキャスティックスの数値は買われ過ぎ状態より下落に転じ、50%台をも割り込んできた。

Next: ユーロ/円、上値の第1メドは117円50銭 | 豪ドル/円、上値メドは83円50銭



ユーロ/円(EUR/JPY)上値の節目に挑戦

先週のレポートでは、ACラインに注目した。上値抵抗線であるACラインを超えることが出来れば、p点水準の上値の節目を超える可能性が出てくるからだ。実際には、ACラインを超えてp点水準に到達した。次の注目日は11月16日前後である。

A点水準:約115円

今週のポイントは、上値の節目を超えて堅調な展開が続くのか否かということである。

あくまでも個人的見解

ACラインに注目したい。下値支持線になったACラインを維持することが出来れば、上値の節目を超え、堅調な展開も続くことが期待されるからだ。

値動きのポイント

上昇のエネルギーの強い相場が続いている。上値の第1メドとしては赤線水準の117円50銭前後を考えたい。下落エネルギーの強い相場に転換する価格のポイントは赤丸水準の113円50銭を終値で割り込むことである。

現在のシナリオ

堅調な展開が続く可能性がある。上述したように、下値支持線ACラインを維持しながら推移をしている。ACラインを割り込んでもBCラインが控えてもいるからである。

第2シナリオ

上値の重たい展開になる可能性も残っている。強い上値抵抗線ADラインが控えている。ADラインを超えると「時間の逆行」が生じることになるからである。また、週明けにはB点が位置する時間帯を通過する。すなわち、流れが変わる可能性があるからだ。

なお、MACDは緩やかながらも上昇トレンドを示している。スローストキャスティックスの数値は上昇は鈍化しているものの、80%台の買われ過ぎ状態に入ってきた。

豪ドル/円(AUD/JPY)

先週のレポートでは、B点に注目した。先々週の週末に到達したB点が位置する時間帯が変化日になるのか否かがポイントになったからだ。実際には、そのB点が位置する時間帯より値を上げ、ADラインに引き寄せられた。次の注目日は11月23日前後である。

A点水準:約76円50銭
D点水準:約84円50銭

今週のポイントは、p点水準にある節目を上放れることができるのか否かということである。

あくまでも個人的見解

C点に注目したい。先週末にC点が位置する時間帯に到達した。したがって、新しい流れが出てくるのか否かがポイントになるからだ。流れが続くのであれば、p点水準を超えて80円台を固める動きになっていくであろう。

値動きのポイント

上昇エネルギーの強い相場は維持されている。上値のメドは83円50銭前後を考えたい。下落エネルギーの強い相場への転換のポイントは赤丸水準の78円を終値で割り込むことである。

現在のシナリオ

堅調な展開が続く可能性がある。上述したように、B点が位置する時間帯以降、値を上げてきている。また、右肩上がりのADラインに沿って推移をしている。そして、下値支持線CDラインも控えているからである。

第2シナリオ

上値が重たくなる可能性も出てきている。C点が位置する時間帯に陰線が出現している。また、ADラインの下方で推移をしており、ADラインを終値で超えることが出来ていないからである。

なお、MACDは上昇トレンドを維持しているものの、MACD自体は下落に転じた。スローストキャスティックスの数値は上昇が続き、70%台に乗せてきた。

Next: ポンド/円、上値メドは137円50銭 | トルコリラ/円



ポンド/円(GBP/JPY)堅調な展開が続くのか

先週のレポートでは、ACラインに注目した。上値抵抗線であり節目でもあったACラインを超えることが出来るのか否かがポイントになったからだ。実際には、反発上昇が続きACラインを超えて赤丸水準であった134円をも超えてきた。次の注目日は11月16日前後である。

A点水準:約130円50銭
D点水準:約137円50銭

今週のポイントは、堅調な展開は続くのか否かということである。

あくまでも個人的見解

ACラインに注目したい。上値抵抗線から下値支持線に変わったACラインを維持することが出来れば堅調な展開を維持することが出来るからだ。

値動きのポイント

上昇エネルギーの強い相場に転換した。上値のメドは137円50銭前後を考えたい。なお、下落エネルギーの強い相場に転換するには赤丸水準の129円50銭を終値で割り込むことである。

現在のシナリオ

堅調な展開が続く可能性はある。まず、下値支持線ACラインの上方を推移している。下値支持線CDラインも控えている。そして、B点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯より上昇が顕著になっているからである。

第2シナリオ

上値の重たい展開に戻る可能性も残っている。週明けにC点が位置する時間帯を通過する。また、先週末に同事線に似た小さなローソク足が出現していることから流れが変わる可能性があるからだ。また、現ペンタゴンの中心点の下方を通過していることから、上値は限定的と考えることもできる。

なお、MACDは上昇トレンドが続いている。スローストキャスティックスの数値は上昇が続き80%台後半の買われ過ぎ状態が続いている。

今週のペンタゴン(トルコリラ円)


※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年11月13日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

【関連】インドで高額紙幣が突然「無効」に。日本でもあり得るのか?=久保田博幸

【関連】博多駅前陥没で神対応「西日本鉄道」の何がすごいか?株価はどうなる?=栫井駿介

【関連】「トランプ相場」は波乱含みのリスクオン。日経平均は年末1万8000円へ=長谷川雅一

☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年11月13日号)より

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

☆ペンタゴンチャート分析<為替編>

[月額10,780円(税込) 毎週日曜日(祝祭日・年末年始を除く)]
米ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円などを話題のペンタゴンチャートで毎週分析します。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。