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今さら聞けない「ふるさと納税」しっかり得するための2つのポイント=小櫃麻衣

数年前から豪華な返礼品で話題になった「ふるさと納税」ですが、自分に合った使い方をしないと損をすることも。今回はしっかりと得する方法を説明します。(『FPが教える!相続知識配信メルマガ☆彡.。』小櫃麻衣)

初めてでも安心!「ふるさと納税」の2大メリットと還付の仕組み

かえって損をすることも

今回は「ふるさと納税」について説明していきます。数年前にはテレビで特集を組まれるなど、かなり賑わっていたことが思い出されると思います。

ふるさと納税によって得たものだけで生活している方がいると聞いた時には、かなりびっくりしたのを覚えています。

賑わってるなーと感じてはいたけれど、実際にどういう仕組みなのかをご存知ない方も、いらっしゃるのではないでしょうか?

ただふるさと納税をすればよいというわけではなく、ご自身に合った使い方をしなければ、かえって損をしてしまうことにもなりかねません。ですので、しっかりと得をする使い方などを、詳しく説明していきます。

2つの大きなメリット

ふるさと納税とは、自分の選んだ自治体へ寄付することを指します。

ふるさとといえども、自分の故郷へ寄付しなければならないというわけでもないので、ご自身で好きな自治体へ寄付することができます。

ふるさと納税をすると、自分が寄付をした自治体からお礼として、その土地の特産品などが送られてきます。その送られてくる特産品がとても高価なものである自治体が数多く存在することが、ふるさと納税を賑わせた大きな要因の1つと言えます。

その他にも、ふるさと納税には独特な仕組みがあります。それは、所得税や住民税から寄付金を控除することができるということです。

ふるさと納税で自治体へ支払ったお金は、納税といえども、法律上は「寄付金」として取り扱われるため、所得税や住民税の控除対象となるのです。

原則として、自己負担額から2,000円を引いた全額が控除の対象となります。例えば、ある自治体へ30,000円の寄付をしたとします。すると、30,000円から2,000円を引いた28,000円を、所得税や住民税から差し引くことができるのです。

つまり、自己負担金額2,000円で各自治体からのお礼の品が届くということになるのです。

この2点が、ふるさと納税の大きなメリットということになるわけです。

Next: 控除の上限と仕組みに注意! 自分の年収・家族構成をよく考えて



控除の上限と仕組みに注意

ふるさと納税をすると、寄付金額から2,000円を引いた全額が所得税や住民税から控除されると聞くと、寄付金額から2,000円を引いた金額が手元に戻ってくるとお思いになるかもしれません。ですが、そうではありません

所得税に関しては還付金として自分の手元に戻ってきますが、住民税に関しては、来年度の住民税が控除額の分だけ控除されるという形で還元されるのです。現金として手元に戻ってくるわけではないので、注意してください。

また、2,000円を超えた金額がすべて所得税や住民税の控除対象にはなりますが、もちろん控除される金額にも上限が定められていますので、ご自身の年収や家族構成に照らし合わせて納税を行う必要があります。

例えば、年収300万円の独身の方がふるさと納税を行うと、控除上限額は27,000円年収500万円で夫婦と子供1人の場合の上限額は38,000円年収500万円で共働き夫婦と子供2人の場合の上限額は33,000円となります。

控除上限額については、インターネット上に掲載されていますので、ぜひ参考にしてみてください。

確定申告が不要になる「ワンストップ特例制度」

また2015年より、ふるさと納税に関する制度の一部が変更されました。控除限度額の引き上げなども行われましたが、いちばんの大きな変更点は、確定申告をしなくてもよくなったという点です。

確定申告の必要がない給与所得者かつ納税先が5つ以内である方がふるさと納税を行う場合に限り、今まで必要であったふるさと納税に関する確定申告をしなくてもよくなりました。このことを、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」と呼びます。

確定申告はしなくてもよくなりますが、ふるさと納税先の自治体へ申請書を提出しなければなりませんので、その点は覚えておきましょう。

今回は、ふるさと納税のメリットと、控除対象になるということについての詳細や控除上限額、また2015年より手続きが簡易化されたことについて説明しました。ぜひ、ご自身にあった「ふるさと納税」を始めてみてはいかがでしょうか。

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FPが教える!相続知識配信メルマガ☆彡.。』(2017年8月9日, 11日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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