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やっぱり正しい「石の上にも3年」最速で1,000万円貯金することのメリット=浦田健

あなたは、どうすれば「本当にやりがいのある仕事」を見つけられると思いますか? 僕がマレーシアで出会ったトップセールスマンを例に、その方法を考えます。(『『金持ち大家さん』になるアパート・マンション経営塾』浦田健)

人生はドラクエみたいなもの。問題をワクワクしながら乗り越えろ

本当にやりたいことを見つけるには?

あなたは、どうすれば「本当にやりがいのある仕事」を見つけられると思いますか? 好きなことだけをやり続けていれば、それが仕事になるのでしょうか?

答えはです。以前にも当メルマガでお伝えしていますが、その仕事が誰よりも好きで、その仕事に対する強い情熱があって、その仕事が社会に良いことなら、絶対にやりがいのある仕事になるはずだし、絶対にその仕事であなたは成功します

もちろん、社会に出てすぐに情熱を持って働ける仕事が見つかればとても幸せですが、それは多分すぐには見つかりません

なぜなら、いろいろな仕事をやってみて初めて、本当にやりたいことに出会えることが多いからです。

感情に任せて仕事を辞めるのは損

僕は仕事柄、多くのスタッフを雇ってきましたが、「忙しい」「仕事がつまらない」「上司が嫌いだから」みたいな理由で、すぐに仕事をやめてしまう人が多いような気がします。

でも、こういう感情にまかせて仕事を辞めたりするのは、次に繋がる学びを得ることができないので、しないほうが良いと思うのです。どんな仕事や職場でも、学ぶべきことは必ずありますから。

誰でも、仕事を理解し、できるようになるまでは3年くらいはかかるもの。3年やれば仕事の意味がわかるし、かなりのことを学べます。そして、その仕事を通じて必ず成長できるはずなのです。

マレーシアで出会ったセールスマン

僕がマレーシアで初めて車を買ったときのセールスマンの話をしましょう。

移住してから1年間ずっとレンタカーで不便だったから、現地メーカーの手頃な車を買おうと思ってディーラーを訪れた時の話です。

店舗に入るなり、受付カウンターに男が3人、足を投げ出してふんぞり返っていました。僕を一瞬ジロリと見たと思うと、すぐに視線を落としてスマホゲームに没頭。日本なら普通、きれいな受付のお姉さんが座っているところでです(笑)。

でも聞けばこの3人、ディーラーの営業マンだというから2度びっくり。マレーシア人にとって車は高価なものだけど、このメーカーの売れ筋車種は価格も手頃で、10台に1台が走っているほどの人気車種

営業マンは月に1台売るのが最低ノルマだけど、月に1台くらいなら紹介営業で簡単に売れる。月1台を売れば、後は何をやっていても、会社をクビになることはない。そして、彼らは平均以上の給料をもらうことができる。「だったら必要以上に働く必要ないじゃーん?」って感じに見えたくらいでした。

だからといって、お客様が座るはずの応接ソファーにも営業マンがふんぞり返っているなんて信じられない。もう漫画の世界で、笑うしかありませんでした。

でも、このダラダラした同僚たちを横目に、月30台ものトップセールスを上げ続けている営業マンがいました。1日1台、車を売るんですから、すごいを通り越してビックリです!

Next: トップセールスマンはどうやって月30台の車を売っているのか?



どうやってトップセールスマンにまで登りつめたのか

聞けば彼は、20代でセールスマンになったけれど、最初からたくさん売れたわけじゃなかったそうです。

営業を始めた頃はどうやって車を売っていいかがわからず、毎日ひまを持て余していたそう。店舗に入ってくるお客がいても、先に先輩スタッフが声をかけてしまうため、自分にはお客は回ってこない

そこで彼は誰よりも早く出社して、開店前に毎日店舗の掃除をすることにしました。もちろんたった1人で。すると、開店前にやってくるお客がいたそうなのです。当然、先輩営業マンは出社前だから、彼のお客様ということになりますね。

夜もそう。閉店間際になると、帰り支度をする先輩たちを横目に、セールスの勉強をしたり、わかりやすい価格表を書いたチラシを作ったりしていました。退社時間はたいがい夜11時。でも、閉店後にやってくるお客様もいて、車が少しずつ売れるようになっていきました。

時間が空いた時は、人の多い街頭で何時間もチラシ配りもしました。そのチラシにもひと工夫。無料で使える会社の白い紙だと目立たないからと、自腹で黄色い紙を買ってきて、それに印刷して配る。

その黄色いチラシを持ってお客さんが店頭にくればすぐに自分のお客だとわかるし、他の営業マンに対しても自分のお客様だとアピールできるから、横取りされることもなくなったそうです。

一度車を買ってくれた人には、お友達の紹介をお願いして、そのお友達が車を買ってくれたら、リファーラル(謝礼金)を渡す。そして、そのお友達に、また別のお友達の紹介をお願いする。

もし、お客様が自分のメーカー以外の車が欲しいときは、わざわざライバルメーカーの営業マンにお客を紹介したりもする。そのうち、逆にライバルメーカーからもお客を紹介してもらえるようになっていきました。

こうして彼は3年目で、月に30台を売るトップセールスマンになったのです。

トップセールスマンが続ける平凡で地道な努力

僕がこの販売店に行ったとき、すぐに椅子を差し出してくれたのは彼だったし、お茶を出してくれたのも彼でした。女子事務員もいたけど、彼女がもたついている間にサッと対応。彼の動きに一切の無駄はなく、僕らとの話が終わった後はすぐに自席にもどり、新たなチラシ作りをしていました。

新たなお客が来店すると、さっと駆け寄り、すぐに担当営業マンにつなぐ。彼にはそれが自分のお客であろうがなかろうが、関係ない様子でした。

もちろん、僕が彼から車を買ったのは言うまでもありません。誰もが考える当たり前のことを、誰よりも徹底してやれば、周りは必ずあなたを認めてくれるようになるはずです。

Next: 人生はドラクエみたいなもの。経験値が上がれば次のステージへ



人生はドラクエみたいなもの

その分野のことで1冊本をかけるくらい、徹底的にやるのです。サラリーマンであれば、上司はきっとあなたを信頼して、もっと高度なことを任せてくれるようになると思うし、仕事もどんどん面白くなっていくでしょう。

もし、特定の分野を極められたら、その分野で起業するのもいいでしょう。責任はすべて自分に降りかかるけど、やりがいはサラリーマンの比ではないと思います。

石の上にも三年」。日本にはこういうことわざがありますが、昔の人は、3年は頑張ってみないと芽は出ないということを、よく知っていたのですね。

人生はドラクエみたいなもので、試練を乗り越えて経験値が上がれば、装備も、ライフも、魔法も、仲間も、より強力になる。そして、また新たなステージでゲームを楽しむことができるようになります。

だから、問題が起きたら「嫌だな、面倒だな」と考えず、「やった! 成長のチャンス。この問題を解決したら、どんな成長が待っているんだろう? ワクワクする~」と考え方を変えてみましょう。

きっと、今までより楽に問題を解決できるようになるはずですし、後で必ず、「あの問題が起きてよかった。そのおかげで…」って思えるような恩恵を得られると思います。

実はそのマレーシアの営業マン君、車のセールスを続けるつもりはまったくなかったのです。

トップセールスマンのその先は?

彼の月収は、いま200万円を超えています。マレーシアの初任給は5~7万円くらいだから、死ぬほど稼いでいることになりますね。日本人の平均給料よりはるかに高い。凄いですね~。

入社して6年目らしいけど、朝から夜11時まで、実に毎日14時間以上働いているらしい。睡眠時間は平均4時間だそうです。普通、これだけ稼いでいれば何でも買えるし、いい車に乗ったり、遊び放題です。

でも、彼はそうはしませんでした。実は、セールスで稼いだお金でカフェを経営する夢をもっていたのです。

彼はお金をコツコツためて、ついにカフェをオープンしました。これが地元の若者に大当たり。2店舗目もすぐにオープンし、いまは3店舗目を計画しています。

カフェをオープンするって言ったって、一筋縄じゃいきませんよ。彼には信用がないから、まずはお金をガッチリ貯めて信用をつくりました。その信用で銀行からお金を借りることができて、カフェをオープンすることができたのです。

カフェのオープンには、店舗探し、内装デザイン、メニュー開発、スタッフ採用から育成まで、何でもしなけりゃいけません。毎日のマネジメントも重要です。

なんと、彼はこれを全部1人でやっていたのです。もちろん毎日カーセールスをしながら。そして、いまでも毎月30台は車を売っている…。

彼は、稼いだお金を元手に事業を興し、成功することが目標だといっていました。そして40歳でリタイヤするのが夢らしい…。

でも、彼のような人は、リタイヤできるようになっても、きっとリタイヤしないと僕は思います。彼のような人は、40歳になればまたワクワクする目標が見つかって、働き続けると思います。止まると死んでしまうマグロのように…(笑)。

Next: 夢を実現させたいなら、まずは1,000万円を貯めることから



銀行は「信用のない人」には1銭も貸さない

僕は仕事柄、「不動産投資で早くリタイヤしたい」という相談をクライアントからよく受けます。「でも、お金がないので、どうやったら銀行から全額ローンを受けて投資できるのでしょうか?」って、みんなが僕にアドバイスを求めるのです。

でもね、他に資産も何もないなら、融資なんか受けられるはずがありません。それなのに、みんな簡単にお金を貸してもらえて、手軽に稼げる方法を探している。考えがとっても甘いと思います。

銀行は、基本的に「信用がない人」にはお金を貸しません。その人がどんな仕事をしていて、収入がどれだけあって、貯金がどれくらいあるのか? それを何年で貯めたのか? もし返済できない時のために、他の不動産などの担保を提供できるかどうか? こういった評価をし、その人の「信用の度合い」によって、お金を貸すかどうかを決めているのです。

銀行は、ごく普通に働いて、資産も貯金もない人に、いきなり数千万円のお金を貸すわけがありません。あなたがもし銀行員だったら、そんな人にお金なんか貸したくないでしょ? それと同じことです。

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まずは1,000万円を貯める

だから、カフェ運営、不動産投資、会社経営、なんでもいいけど、将来あなたが何かをするためにも、まずは1,000万円を目標にお金を貯めることが重要なのです。

そして、その1,000万円はできるだけ早く貯める。仮に5年で1,000万円を貯められれば、銀行は、「この人は生活費を差し引いて年間200万円は貯められる人だ」と評価してくれるでしょう。

たとえば、もしカフェの経営がうまくいかなくなって、カフェの売上からローンの返済ができなくなっても、この人は年間200万円は返済できる人だと評価してくれるようになるということです。

裕福な家庭で親が開業資金を出してくれる人もいると思いますが、まずは自分の力で種銭を貯めるというのは、経営者や投資家になる上で絶対に積んでおいたほうがいい経験であり訓練です。

なにより、自分はこれだけ貯められたんだという自信にもなるし、銀行もあなたを必ず評価してくれるようになります。

いますぐ貯金を始めよう

もちろん、将来あなたがやる事業に「出資させて欲しい」と投資家から声がかかることもあるかもしれません。信用は一朝一夕にはできあがらないから、働き始めたらすぐにお金を貯め始めること。早くお金を貯めるコツは、とにかく節約すること。

最初は稼ぎが少ないだろうから、時間を味方につけることが大切です。

友達が車を買ったり、家を買ったり、海外旅行に頻繁にいっていたとしても、惑わされてはいけません。周りと同じ生活をしながらたくさんお金を貯めようと思っても、それは難しい。

突っ立ったままじゃ高く飛べないのと同じで、高く飛ぶためには、一旦しゃがまないといけないのですから。

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『金持ち大家さん』になるアパート・マンション経営塾』(2017年12月23日, 25日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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