現在の日本の借金は1000兆円、対GDP比200%を超えています。これでは個人向け国債を保有するのを躊躇してしまうかもしれませんが、メリットもあるのです。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
国家が破綻したら国債が紙切れに?そのときは預金もパーになる…
個人向け国債のメリットは、お金をわけて保管できること
個人向け国債を活用していますか?
国債を活用することをおすすめすると、「日本が破綻しないか心配」と言われることがあります。
これ、心配するポイントがずれています。
そもそも日本が破綻したら、あなたの預金も価値が大きく下落します。
国が破綻するとハイパーインフレが起きます。
ハイパーインフレが起こって物価が上昇すると、いままで1個100円で買えたパンが1個5万円になってしまったりします。
そうなったら、預金していても国債で保有していても同じことですよね。
国債を買わずに預貯金しているのでしたら、心配しているポイントが違うということです。
国債を活用する本当の理由は、「お金をわけて保管できる」こと。
特に万が一のときのお金を国債に変えておくと安心です。
Next: 個人向け国債のメリットは他にもある
医療保険の代わりになるかも?
何度か、「サラリーマンは100万円ほど蓄えがあれば医療保険は必要ない」とこのメルマガでも書いていますが、保険をやめた解約したとき、万が一のときのお金をどのように保管したらいいのでしょう?
普通預金ではすぐに下ろせるので、つい使ってしまうリスクもあります。
国債の変動10年で保有していれば、満期の10年まで「ついつい使ってしまう」ことは避けられます。
でも、「その間に大きな病気をしてしまったら使えない」という心配があるかもしれません。
しかし個人向け国債は、満期を待たずに「中途解約することが可能」なのです。
購入後1年が経過していないと中途解約できませんが、1年後に保険を解約するのでしたら何の心配もないですよね。
医療保険の代わりに100万円ほど変動10年の個人向け国債を購入しておけば、安全に万が一のときの資金にできるのです。
もちろん、途中解約にはペナルティが課せられます。
2回分の税引き前利子を返金する必要がありますが、元本割れはしません。
今購入できる変動10年の金利を見ると0.09%です(※原稿執筆時点10月31日。変動10年の直近の金利は0.05%となっています)。
万が一のときの資金として運用するのは魅力的ではないでしょうか?
『教育貧困にならないために』(2018年10月31日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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