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対中追加関税延期でドル円はリスクオフの動きも、先行きはまだ不透明な展開(12/3)

G20の米中首脳会談で対中追加関税の発動を90日間延期することが決まったことで、とりあえずリスクオフの動き。しかし、市場には不透明な要因が多く注意が必要だ。(『トマスモア 外為相場情報 -勝つための最強法則-』)

ドル円は米中首脳会談を終えて、いったんリスクオフの動き

USD/JPY:ドル高方向に頭打ちの感が

G20の米中首脳会談では、2019年1月に発動予定だった2,000億ドル規模の対中追加関税の発動を90日間延期することが決まった。とりあえず、リスクオフの動きになりそうだ。ただ市場にはまだ不透明な要因がいくつか残されている。米国の長期金利の動向、欧米の株式市場の動向、米国の利上げ問題、英国のEU離脱交渉の行方、イタリア予算問題、トランプ大統領の発言の影響など対処する課題が多々ある。総じて今週は平穏か。

米10月ISM製造業景気指数が今月の米経済指標の第一弾であるが、全体にリスクオンの動きが主流となりそうなことから、ドル高に振れやすい局面が想定される。しかし、米長期金利の低迷が気になる。

200日修正指数移動平均レート(Ajust Exponential Moving Average: MEMA)は111.21、90日指数移動平均レートは111.61、55日指数移動平均レート112.17、 21日移動平均レートは113.04、10日移動平均レート113.30です。

<直近2週間の実績レンジ>

高値114円04銭 / 安値112円30銭 半値113円17銭

<今後1週間の予想レンジ>

高値114円75銭 / 安値112円75銭

ドル円 日足(SBI証券提供)

Next: ユーロ円の今後の動向は…



EUR/JPY: ユーロは低迷気味の動きか

ユーロ圏の11月消費者物価指数の伸びは鈍化しており、ユーロ圏の金利先高観は後退している。イタリア財政予算問題もまだ決着していないことから、ドルに反比例して、冴えない動きとなりそうだ。

200日修正指数移動平均レート(Ajust Exponential Moving Average: MEMA)は129.18、90日指数移動平均レートは129.67、55日指数移動平均レート129.41、21日移動平均レートは128.98、10日移動平均レート128.74です。

<直近2週間の実績レンジ>

高値129円29銭 / 安値127円81銭 半値128円55銭

<今後1週間の予想レンジ>

高値130円50銭 / 安値126円50銭

Next: ポンド円の今後の動向は…



ユーロ円 日足(SBI証券提供)

GBP/JPY: ポンドは頭の重いレンジの動きか

市場は合意なしのEU離脱の可能性を探りつつある状況だが、いずれにせよ、ポンドにとっては頭の痛い問題で、容易に解決の見通しが立たない。このような状況下では、些細なニュースで一喜一憂する日が今しばらく続きそうだ。

200日指数移動平均レート(Exponential Moving Average: EMA)は147.42、90日指数移動平均レートは146.57、55日指数移動平均レートは146.21、21日指数移動平均レートは145.87、10日移動平均レート145.47です。

<直近2週間の実績レンジ>

高値145円96銭 / 安値144円01銭 半値145円00銭

<今後1週間の予想レンジ>

高値146円75銭 / 安値142円75銭

ポンド円 日足(SBI証券提供)

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トマスモア 外為相場情報 -勝つための最強法則-』2018年12月3日号より
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