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日本市場の1月締めは、サンバイオ「大化け株の暗転」をはじめとしたネガ祭りで賑わい=櫻井英明

サンバイオのIRで緊張感のある相場となった今日の日本市場。マザ―ス指数先物のサーキットブレーカーを巻き込んでのストップ安に「大化け株の暗転」という見方。(『「兜町カタリスト」』櫻井英明)

マザーズ先物大幅下落、大化け株・サンバイオの影響大きく

しーんとしているより、ネガでも賑わったほうがいい

サンバイオ大日本住友製薬。マザーズ指数先物のサーキットブレーカーを巻き込んでストップ安。市場では「大化け株の暗転」という見方だ。

相場にブレーキとなったのは曙も一緒。「事業再生ADRに関する報道」を嫌気しての下落。

一方で、アップルは決算を通過し夜間取引で6%程度の上昇。村田などアップル関連は堅調な展開だ。

そう考えると、サンバイオの値動きは象徴的とも言えよう。大化け株としてマザーズ売買代金の4割を巻き込んで1万円達成。治験の結果でサーキットブレーカーの要因。時代の変化や材料の変化の象徴と見ることもできるかもしれない。

市場からの声。「きょうは4銘柄のお祭り。サンバイオ<4592>と大日住薬<4506>。指数イベントの武田<4502>とSB(ソフトバンク)<9434>。これでお祭りは終わりなのかな…」。

ま、シーンとしているより、ネガとはいえ場に賑わいがある方が良いかも知れない。

中国は来週から春節。2001~18年の間の春節休場直前の10日間・上海総合指数が上昇した年は15回、下落は3回だけだった。休場明け後の10日も上昇13回、下落5回。それなりに「勝率」が高い。例年この時期はご祝儀ムードで相場が盛り上がっていたことがわかる。

休場前に指数が下落した3回は01年、16年、18年。16年は「人民元ショック」後で相場が不安定な時期。18年2月は休場前の10日で8%あまり下落、「VIXショック」による世界的な株安だった。

今年は休み前の10日のうち7日を通過した1月29日の時点で0.1%安。仮にこのままなら直近4年中で3回下落することになる。

しかも…、「過去の中国株式市場。2月の紅包行情の後は3月初めの全人代開幕に向けて政策恩恵期待が高まるのが常だった。しかし、今年は全人代直前の3月1日に米中貿易交渉の期限がやってくる」。立ち位置やスタンスで相場の見方は180度変わるものである。

Next: 2月・3月の注目イベントは?



2月は9勝5敗で2位、陽線確率64.3%

日銀金融政策決定会合、米FOMC、ECB理事会ともに2月はなし。

1日(金)日・EU経済連携協定(EPA)が発効、有効求人倍率、
     10~12月のGPIF運用実績米雇用統計、ISM製造業景況感、上げの特異日
     ドンキがパン・パシフィック・インターナショナルに社名変更、QBハウスが値上げ
3日(日)米・第53回スーパーボウル(AFCペイトリオッツ対NFCラムズ)
4日(月)中国が春節(~10日)変化日
5日(火)ISM非製造業景況感
8日(金)景気ウォッチャー調査、オプションSQ、鬼宿日
9日(土)日本維新の会が党大会
10日(日)自民党大会
11日(月)建国記念の日で休場
14日(木)GDP速報値、上げの特異日
15日(金)ミュンヘン安全保障会議、変化日
18日(月)米市場休場(プレジデンツデー)
21日(木)下げの日、変化日
22~23日 東証IRフェスタ2019
24日(日)政府主催の天皇在位30周年記念式典
25日(月)「モバイル・ワールド・コングレス」(バルセロナ~28日)
28日(木)変化日

3月は8勝6敗で6位、陽線確率57.1%

1日(金)米中貿易協議の期限(合意できなければ米が関税引き上げ)
3日(日)東京マラソン
5日(火)中国全人代、ジューネーブ国際自動車ショー、変化日
8日(金)鬼宿日
10日(日)バブル後最安値から10年
13日(水)変化日
14日(木)日銀金融政策決定会合(~15日)
16日(土)JR西日本が大阪と奈良を結ぶ「大阪東線」を全線開業
19日(月)米FOMC(~20日)
20日(水)米大リーグ開幕戦(21日まで都内)、上げの特異日
21日(木)EU首脳会議、春分の日で休場、大幅高の日
22日(金)変化日
26日(火)上げの日
28日(木)変化日
29日(金)英国がEUを離脱、プロ野球開幕
31日(日)ウクライナ大統領選

<月内>

・公示地価発表、日本IT団体連合会が「情報銀行」の認定開始、総務省が大手携帯キャリアに「5G」の電波割当
・10年度予算案成立

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「兜町カタリスト」』(2019年1月30日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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