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きょうの厳選銘柄~ロート製薬<4527>ほか、注目の穴株・短期株

11月20日の日経平均株価終値は1万9879.81円をつけ、これで5週連続の上昇となりました。8月のいわゆる「チャイナショック」に端を発した世界同時株安から短期間で戻してきた日本株。はたして祝日休場明けの相場はどのような動きを見せるのでしょうか。今回は『キッチンカブーのメールマガジン』が注目する厳選銘柄や穴株、短期株を紹介します。

相場展望や厳選銘柄、穴株、短期株を一挙に紹介

国策級の事業になりそうな下水道の老朽化問題に注目

来年の4月ごろにもっとも強い相場になる。そんな大手の予想もありますが、年内は2万500円もありそう。まさか、こんな短期で日本株がここまで戻るとは。9月29日は、まさに絶好の買い場でした。

11月20日は朝からジグソー<3914>が続伸。サイジニア<6031>、スノーピーク<7816>高く、アイビーシー<3920>、パートナーA<6181>がしっかり。ただし、全体調整で、伸び悩み。こんな日は無理できない。

栗本鐵工所<5603>は年末までに20~30円高でもあれば上出来。今回の事業は「国策級」であり、先日も河野太郎大臣からもこの話題がメディアに発信されたが、マーケットはフランスのテロ事件などに消えた。

その話題とは下水道の老朽化だ。普段、皆様はあまり下水道工事とは無縁だろうが、そうとう老朽化が進んでいる。そのため、老朽化を補強や新設する事業がこれから数10兆円単位となり、いよいよそれに向けた入札を検討しなければならないと。

まして、主体の鋳鉄管は最近の建設株の決算を見てわかるように受注残は潤沢。そこに水道管などのインフラ需要を考えれば、200円台という株価は非常に割安だと。それでも、人気中心になったり大相場は無理だから、年末までに20円高取りで満足と。

セイコーHD<8050>を野村が1000円目標にした。この株は、ここからもしっかりした相場となりそうだ。明治HD<2269>なども高評価となり、注目している証券あり。

金融イベントの結果が株価を左右した先週末

FOMC議事録の内容を受けた展開が序盤のスタートのカギを握るも、やはり日銀プレーがメインシナリオとなりそうだ。18日のNY株式市場は3市場揃って上昇スタートとなったが、欧州市場はまちまち、銃撃戦が伝わったフランス・CAC指数は弱含んでいる。

11月18日0時過ぎ現在の日経平均先物は1万9800円台を回復、取引時間中に流れた地政学リスクを克服し、ドルも対円で買い優勢に展開している。

ダウ工業株指数は100ドル超上昇しても、ここからの上値は重い印象が強く、考慮しておかなければいけないのは、これ以上の円安で金融政策を期待した買い仕掛けの難しさだ。

GDP600兆円の実現に向けて、迅速な行動が求められやすいところだが、これ以上のドル買い円売りを求めるのは目先においては弊害を意識されやすい。下記にも記したように、FOMC各委員は12月の米FRB利上げに向けて地ならしをしているのであって、12月のFOMCに向けて行動をしてると言っても過言ではない。

特にリッチモンド連銀総裁の雇用情勢の改善を強調するところは、なおさら利上げムードを高めるもの、この動きだけで先回りしたドル買いは続くだろう。

この文章を書いている11月19日時点では、日米ともに株価指数は堅調に推移し、原油価格も41ドル台に回復しているものの、買い安心感というよりもショートカバーが適切かもしれない。

しかしながら、一連の欧州リスクがドルと円の資産に矛先を向けるキッカケになったかもしれず、今後も続くかどうかを欧州株の動向と合わせてみておく必要がありそうだ。

日足のユーロ円を見ても分かるように、12月のECB理事会で緩和することが背景としユーロ売りが進行、そこにフランス・パリでの同時多発テロが発生した。年末も意識する、この慌ただしくなるタイミングでの出来事は、強弱よりも需給に勝るところが成果として、目に見える形となって表れている。

水面下の動きまで読むことはできないが、相当に買いたい需要は多そうで、11月16日週に入ってからの3ヶ月タームにおける最初の行動は上昇での収益化を狙っているとみてよい。

ただし、注意しておかなければならないのは、18日の騰落銘柄にやや買い疲れを感じるような流れが明確に表れていたのではと考えている。19日の東京株式市場では日銀会合の結果が出てからの反応がすべて、この結果を受けて3連休前のひと勝負をしっかりと入れてくるはずだ。

基本線は2万33円の窓埋め狙いだが、注意すべきリスクは、いったんは出尽くして年末相場が本格化する前に申告分離課税も絡んだ売りの季節に入りやすい点にある。

個別動向では医薬品、金融などに注目

FOMC議事録と日銀会合の結果を見ているわけでもないが、為替は125円以上のドル高を望んでいるわけでもなさそうだ。したがって、例えFOMC議事録の内容がどうであれ、日銀の結果にポジティブは求め過ぎず、仮に結果が出てから行動を起こしても全く遅くないと考えている。

また、原油価格が在庫統計の結果を受けて、40ドルを一時割り込んでおり、海外の株式にとっても慎重姿勢を強める可能性は心の片隅に置いておきたいところだ。

個別の動向に関しては、円安イコール輸出関連と言う要素はもちろん、11月18日のパフォーマンスが良かった医薬品の一角に注目している。18日は、これまでマーケットをけん引していたと言っても過言ではない東京エレクトロン<8035>が失速気味、選手交代でソフトバンクG<9984>が浮上していた。

引き続き、主力系における個別物色は同様の展開となるのか、チャート的に巻き返しの兆候も出ていた住友不にみる不動産の一角やアコムなどのその他金融も要注目だ。

新興市場で注目は、持ち分法適用子会社上場に絡んでユナイテッド<2497>、19日IPOのあんしん保証<7183>とロゼッタ<6182>の寄り付いてからの推移に注目、ベルシステム24の案件も控え、活況が期待されそうだ。

その他リプロセル<4978>やアプリックス<3727>、東証1部の高値更新系の銘柄ではじっくり型のレオン自動機<6272>、勢いはあるアルバック<6728>などに注目している。

FOMC議事録と日銀会合の結果を前に売り方が手仕舞いを余儀なくされている。確かにギャップのロスリスクを警戒するのは、ショート筋ということは間違いなさそうだ。

Next: 躍進が期待できる厳選銘柄と穴銘柄


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躍進期待の厳選銘柄~ロート製薬<4527>

ロート製薬<4527>現在値:2350円 出来高:616.7

ロート製薬<4527> 日足(SBI証券提供)

ロート製薬<4527> 月足(SBI証券提供)

OTC薬(大衆薬)で目薬首位。「肌研」が急成長しスキンケアが大きな柱に。米、中に積極進出。上期営業利益は期初計画の55億円に対し72億円となった。全事業が前年同期比で増収となったが、特に、アイケア事業スキンケア事業の増収率が高かった。

日本事業は前年同期比で同9.4%増と、インバウンド需要に加え、国内でもヒット製品に恵まれた。国内ビューティケア事業は同17.5%増収で「オバジ」等が好調であった。

研究開発費用等の下期への繰り延べもあり、通期の営業利益計画は期初計画の137億円から151億円と、上期の上振れ幅以下にとどめられた。

上期の単独決算の営業利益は前年同期比で20億円増にも関わらず、日本セグメントの増益幅が同16億円にとどまったのは、OEM受託子会社の業績が下振れしたため。期初に見込んでいた受注にキャンセルがあり、下期にも影響は及ぶ。

アジアセグメントの通期の売上高計画は前期比18.4%増(現地通貨ベースで同約8%増)と、中国でも大きな減速感はみられない様子。アグリファーム事業も営業赤字ではあるが、計画通りに推移している。

野村証券ではインバウンド需要だけでなく、国内外での市場開拓が進んでいる点を評価して、目標株価を2,300円から2,600円に引き上げ、投資判断を「Buy」継続。

注目の穴株~積水ハウス<1928>

積水ハウス<1928>現在値:2092.5円 出来高:3097

積水ハウス<1928> 日足(SBI証券提供)

積水ハウス<1928> 月足(SBI証券提供)

鉄骨主力の住宅首位。木造等も強化。全国直販体制に強み。都市再開発が収益源。積水グループ。

2016年1月期の連結純利益が930億円と前期比3%増え、3期連続で最高を更新する見通しと発表した。相続増税を受けた節税目的で、都心部を中心に単価の高い3~4階建て賃貸マンションが伸びる。戸数増に伴って管理収入も増える。年間配当を前期比4円増の54円に引き上げる。売上高は1%増の1兆9300億円を見込む。

建物を建てると土地の評価額が下がるため、節税を目的とした住宅建設が増えている。賃貸住宅事業は5%増の4180億円と全体をけん引する。3~4階建てで高価格帯の住宅が増え、前期の1棟単価は6854万円と前の期比12%上がった。今期もこの傾向は続くとみられる。

Next: 賞味期限は短め。短期狙いの銘柄9選


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短期狙いの銘柄9選

ここで取り上げる銘柄は、多くは短期狙いの株です。したがって、賞味期間は1週間以内が多くなります。中期、長期の扱いの場合には、その旨を触れることがありますが、他の株は1週間以内に決裁することを狙いとした株と考えてください。ビギナーの方、テクニックがない方、損切りがうまく出来ない方など、扱いは十分注意してください。

FVC<8462>(JQS)現在値:1504円(前日比+254)出来高:4825.7

FVC<8462> 日足(SBI証券提供)

11月17日の1775円から1度崩れた。ここで戻りあっても、このチャートでは狙っても短時間で、ダラダラ持続するにはリスクが大きい。しばらくは静観となる。あくまでも狙うなら1時間以内の投資に限定する。1000円前後までの調整の可能性もあり、この位置は無理できない。再度人気となりやってくる可能性がある株だ。

セレス<3696>(東M)現在値:1155円(前日比+38)出来高:367.1

セレス<3696> 日足(SBI証券提供)

マークしたい。高いから上がる、上がるからさらに高くなるというチャートだが、この例ではリスクは大きいため割り切って狙うにはプロ的な要素が必要。つまり、下げる場合には限度を決めて脱兎のごとく逃げること。アイサンテクノロ、イリソ電子も同様だ。

栗本鐵工所<5602>現在値:224円(前日比+1)出来高:244

栗本鐵工所<5602> 日足(SBI証券提供)

年末までに20円高狙う。時価220円台から240円台狙いというところ。欲張っても急騰は無理。地味だが、しっかり上がりそう。その話題とは、下水道の老朽化。普段、皆様はあまり下水道工事とは無縁だろうが、相当老朽化が進んでいる。その為、老朽化を補強や新設する事業がこれから数10兆円単位で、そんな流れの期待から思惑的にこの株は妙味あると。ただし、あくまでも20円高狙い。

アイ・テック<9964>(JQS)現在値:1127円(前日比+37)出来高:12.8

アイ・テック<9964> 日足(SBI証券提供)

飛び出したアイ・テック、このような動きをする株は短命に終わる場合が殆どだが、ここで数日動きマーク。中堅鉄鋼商社の同社は3期連続で増収増益予想。株価は安く上げ余地あり、レシオ面でもまったく割安であり、ここからの相場期待される。

メディア工房<3815>(東M)現在値:794円(前日比+19)出来高:2421.3

メディア工房<3815> 日足(SBI証券提供)

上放れ、一気に上げた。占いのメディア工房。スマホで人気、利用者拡大。株価はさらに上がると見られているが、一気に暴騰すると利食い売りも早い。11月19日は朝からガッチリ買いが入った。スノーピーク、アバール、USENなどもしっかり。アルファポリス、DITなどとともに短期的に妙味あり。ただし、数日すると下げてしまうリスクはかなりある。

明治ホールディングス<2269>現在値:1万330円(前日比+310)出来高:1055.8

明治ホールディングス<2269> 日足(SBI証券提供)

株価は1万300円前後から、今後は1万2000円期待。ブランド力があり、ヨーグルトが好調、業績拡大。評価する証券が増えた。11月19日にみずほ証券が1万2800円目標に、JPモルガン証券が1万2500円目標にして、それぞれ強気している。

これからも、しっかりした相場となりそうだ。来年も上がるだろう。

シュッピン<3179>(東M)現在値:1195円(前日比+108)出来高:862.6

シュッピン<3179> 日足(SBI証券提供)

ここで気になる新興市場株は、GMOメディア<6180>、スマートバリュ<9417>、アルファポリス<9467>、DIT<3916>、アイサンテクノロ<4667>など。

シュッピンは当たれば11月23日週さらに一段高となりそうだ。

タカラレーベン<8897>現在値:650円(前日比-1)出来高:529.6

タカラレーベン<8897> 日足(SBI証券提供)

リーズナブルで、かつ人気が高いマンションを建設するタカラレーベン。リゾートマンションも好調。太陽光導入で電気代を節約するタイプのマンションが好調。さらに、若い世帯も意識したマンション作りには定評がある。株価は620円前後だが、今後は700円相場になる期待があり、来年は900円も考えられそうだ。

ジグソー<3914>(東M)現在値:1万5120円(前日比+20)出来高:380.1

ジグソー<3914> 日足(SBI証券提供)

さらに1万6000円突破狙うジグソー。ここからが勝負どころ。この手の株の扱いは、誰も天井分からないまま、資金ある大口投資家が何人かついて相場にしている感じ。6400円台から16000円と大化け。このタイプはさらに上がる可能性も生まれる。後半の大化けとなるのか。このケースでは、狙う資金は天井がついて損切り、つまり大儲けして最後は損を出すことを覚悟の上で投資する人が結構多い。

【関連】【展望】テロ影響は軽微!米年末商戦に注目し打診売買でリスク限定を=山本伸一

キッチンカブーのメールマガジン』(2015年11月20日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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