マネーボイス メニュー

米ドル/円はこのまま下放れも。各通貨ペア・ペンタゴンチャート分析=川口一晃

米ドル/円は117円を終値で超えない限り基本的には下落エネルギーの強い相場が続きそう。正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>

ペンタゴンチャートの見方
(1) ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2) 各点が変化日になる
(3) 各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4) 中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5) 時間の逆行は起きてはいけないこととされている

米ドル/円は117円を終値で超えない限り下落エネルギーが強い

米ドル/円(USD/JPY) 下放れて行くのか

先週末のレポートでは、ADラインに注目した。ADラインが下値支持線となり、落ち着いた動きになっていくのか否かがポイントになったからだ。実際には、ADラインを割り込み、軟調な展開が鮮明になってきた。次の注目日は3月21日前後である。

A点水準:約113円25銭
E点水準:約110円50銭

今週のポイントはこのまま下放れて行くのか否かということである。

あくまでも個人的見解

C点水準に注目したい。週明け早々にC点が位置する時間帯を迎える。よって、そこで下げ止まりから落ち着いた動きになっていくのか、それとも軟調な展開がより鮮明になっていくのかがポイントになるからだ。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値の第1メドは110円前後を考えたい。なお、上昇エネルギー相場への転換のポイントは赤丸水準の117円を終値で超えることである。すなわち、117円を終値で超えない限り基本的には下落エネルギーの強い相場が続くと考えたい。

現在のシナリオ

軟調な展開が続く可能性がある。下値支持線と期待されたADラインを割り込んでしまい、真下のペンタゴンの中で推移している。しかも、AEラインをも割り込んで取引を終えている。そして、終値で安値をも更新してきたからである。下値のメドは青線表示の110円前後。

第2シナリオ

下げ止まる可能性もある。週明けにC点が位置する時間帯を迎える。すなわち、変化日になる可能性がある。しかも、先週末のローソク足が同事線になっているからである。

なお、MACDは売りシグナルが点灯し、軟調な展開を示唆している。スローストキャスティックスの数値は60%台まで上昇した後は下落に転じ、50%台となっている。

ユーロ/米ドル(EUR/USD) 上放れることが出来るか

先週のレポートでは、BDラインに注目した。堅調な展開が続くのであれば、上値抵抗線であるBDラインを超えることが期待されたからだ。実際には、週末にかけてBDライン越えて戻り高値のp点に迫った。次の注目日は3月25日前後である。

A点水準:約1.06ドル
B点水準:約1.125ドル
C点水準:約1.17ドル

今週のポイントは高値を更新し、上放れることが出来るのか否かということである。

あくまでも個人的見解

BDラインに注目したい。堅調な展開を維持するには、少なくともBDラインが下値支持線となっていくことが必要となる。BDライン割り込んでしまうと、次のペンタゴンが右下に描き足されることにもなるからだ。

値動きのポイント

上昇エネルギーの強い相場が続いている。上値の第1メドは1.15ドル前後と考えたい。下落エネルギーの強い相場へは赤丸水準の1.10ドルを終値で割り込むことで転換する。つまり、1.10ドルを終値で割り込まない限り基本的には強気の相場が続くことになる。

現在のシナリオ

堅調な展開が続くことが期待できよう。上値抵抗線BDラインを超えてきた。また、下値支持線ADラインも控えている。そして、C点が位置する時間帯以降も上昇が続いているからである。上値のメドは赤線表示の1.15ドル前後。

第2シナリオ

上値の重たい展開になっていく可能性も出てきた。上値抵抗線CDラインが控えている。また、p点とのダブルトップを形成する可能性もあるからだ。

なお、MACDは上昇トレンドを示している。スローストキャスティックスの数値は80%台の買われ過ぎ状態まで上昇した後に横這いになっている。

Next: ユーロ/円 上値は重たい|豪ドル/円 節目を超えられるか



ユーロ/円(EUR/JPY) 上値は重たい

先週のレポートでは、ABラインに注目した。赤丸水準の節目を超えるには、上値抵抗線であるABラインを超えていくことが求められたからだ。しかし、実際にはABラインに到達するやいなや、上値の重たい展開となり押し目を形成した。次の注目日は4月5日前後である。

A点水準:約131円
B点水準:約123円

今週のポイントは上値の重たい展開が続くのか否かということである。

あくまでも個人的見解

BCラインに注目したい。ペンタゴンが真横に描き足される際に超えていくライン、ここではBCラインになるのだが、そのラインに到達すると直前の流れと変わることが多い。したがって、BCラインに到達することで新しい流れが出るのか否かがポイントになるからだ。

値動きのポイント

現在も下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは123円前後を考えたい。上昇エネルギー相場に転換するポイントは赤丸水準の128円を終値で超えることである。すなわち、128円を終値で超えることが出来ない限り、基本的には下落エネルギーの強い相場が続くことになろう。

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続く可能性がある。上値抵抗線ABラインを超えた直後より下落が続いている。B点が位置する時間帯を通過した後も陰線が出現しているからである。下値のメドは青線表示の123円前後。

第2シナリオ

堅調な展開になっていく可能性が出てきている。下値支持線BCラインが控えている。しかも先週末のローソク足は同事線に近い足がBCラインの手前で出現している。そして、下値支持線BDラインも控えているからである。

なお、MACDは上昇トレンドが続いているのだが、MACD自体は横這いになってきている。スローストキャスティックスの数値は80%台の買われ過ぎ状態に入ってきた。

豪ドル/円(AUD/JPY) 節目を超えられるか

先週のレポートでは、A点に注目した。A点が位置する時間帯を通過することで、新しい流れが出てくるのか否かがポイントになったからだ。実際には、A点以降、ほぼ横這いとなっている。ただし、ADラインを維持しながら推移となっている。次の注目日は3月24日前後である。

A点水準:約84円50銭
B点水準:約88円

今週のポイントは節目を超えていくことが出来るのか否かということである。

あくまでも個人的見解

ADラインに注目したい。堅調な展開を維持し、節目であるp点水準を超えていくには、少なくとも下値支持線であるADラインを維持することが必要だからだ。

値動きのポイント

上昇エネルギーの強い相場を維持している。上値のメドは88円前後を考えたい。なお、下落エネルギー相場への転換のポイントは赤丸水準の82円50銭を終値で割り込むことである。すなわち、82円50銭を終値で割り込まない限り基本的には強気相場が続くことになろう。

現在のシナリオ

堅調な展開が続く可能性は残っている。前述したように、下値支持線ADラインを維持しながら推移しているからである。また、ほぼダブルボトムを形成した後に上昇が続いてもいる。上値のメドは赤線表示の88円前後。

第2シナリオ

上値の重たい展開になっていく可能性が出てきている。A点が位置する時間帯を通過以降、ほぼ横這いとなり、上昇の勢いが止まってきた。また、B点が位置する中心点の下方に位置している。そして、p点という節目がダブルトップとして効いているからである。

なお、MACDは依然と上昇トレンドを示しているのだが、MACD自体は横這いから下落に転じ始めた。スローストキャスティックスの数値は80%台の買われ過ぎ状態で横這いとなっている。

Next: ポンド/円 下げ止まるのか否か|南アフリカランド/円



ポンド/円(GBP/JPY) 下げ止まるのか否か

先週のレポートでは、BCラインに注目した。上値抵抗線BCラインを超えることが出来るのか否かがポイントになったからだ。実際には、BCライン沿って下落し、ACラインに到達。その後は160円を挟んでの動きが続いている。次の注目日は3月21日前後である。

A点水準:約159円
B点水準:約170円

今週のポイントは下げ止まることが出来るのか否かということである。

あくまでも個人的見解

ACラインに注目したい。下値支持線ACラインを維持し、下げ止まることが出来るのか否かがポイントになるからだ。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場の中、上値の重たい展開が続いている。下値のメドとして158円前後は考えておきたい。なお、上昇エネルギー相場へと転換するには赤丸水準の166円を終値で超えることが必要となる。すなわち、166円を終値で超えることが出来ない限り、基本的には弱気相場が続くことになろう。

現在のシナリオ

軟調な展開が続く可能性がある。上値抵抗線BCラインが控えている。上値も下値も右肩下がりに推移しているからである。下値のメドは青線表示の158円前後。

第2シナリオ

下げ止まりから堅調な展開になっていく可能性もある。週明けにC点が位置する時間帯を通過する。下値支持線と期待されるACラインで先週も下げ止まっている。下値支持線CDラインも控えているからである。

なお、MACDは上昇トレンドが続いているが、MACD自体は横這いになりつつある。スローストキャスティックスの数値は70%台まで上昇した後は下落に転じた。

今週のペンタゴン(南アフリカランド/円)

【関連】「4月追加緩和」のプレゼントで、日銀は市場を口説き落とせるか?=武田甲州

【関連】止まらない円高で株価はどうなる?「安倍政権の終わりは株高の終わり」=長谷川雅一

☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年3月20日号)より一部抜粋

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

☆ペンタゴンチャート分析<為替編>

[月額10,780円(税込) 毎週日曜日(祝祭日・年末年始を除く)]
米ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円などを話題のペンタゴンチャートで毎週分析します。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。