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株価大暴落、日銀3兆円超の含み損へ。制御不能の巨額損失で景気刺激策は絶望的=児島康孝

12日夜のNY市場の暴落でついに日経平均先物は1万6,000円台に突入。日経平均ETFを買い込んでいる日銀の含み損失は、3兆円から4兆円に達している模様です。(『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』児島康孝)

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1兆円の損失でも巨額だが…

日銀は日経平均ETFの購入によって、3月12日時点の終値で、1兆円超えの含み損失が発生していることが確実であると昨日のメルマガで書きました。

3月12日の日経平均株価の終値は、1万8,559円63銭です。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

こうした局面で、日銀がさらに1,000億円規模でETFの「ナンピン買い」をしているのは非常に危険である、とも書きました。

しかし、事態は予想を超える速さで動いているようです。

NYダウは過去最大の下げ幅。日経平均先物はなんと1万6,000円台へ

NYダウは、さらに10%近い暴落となり、3月12日終値は2万1,200ドルと、2,352ドル安に。

NYダウ 日足(SBI証券提供)

さらに、その後の時間外にも、さらにNYダウ先物は下げ幅を拡大し、日本時間の13日午前7時12分現在、2万715ドルとなっています。

日経平均先物はというと、なんと1万6,000円台に突入。日本時間の今朝13日7時15分現在、1万6,680円(シカゴ円建て)となっています。

日経平均先物 日足(SBI証券提供)

これは大変な事態になっています。

Next: 日銀の含み損失、3兆円から4兆円規模に拡大へ



日銀の含み損失、3兆円から4兆円規模に拡大

日銀が保有する「日経平均型ETF」の損益分岐点は、黒田総裁が明らかにしているとおり、日経平均1万9,500円です。

アバウトに言って、日銀は30兆円規模で日経平均型ETFを買いこんでいますから、日経平均が買い値から1割下がり、1万7,500円前後で約3兆円の含み損失です。

現実はというと、今朝の状況ではさらに下の1万6,680円前後であるわけですから、少なめに計算しても、3兆円から4兆円規模の巨額な「含み損失」となります。

つまり、日銀が金融政策で景気を刺激するどころの話ではなくなっていて、日銀自体の巨額損失をどうするのか?という話になってきているわけです。

日銀はもう制御できない

これは、日経平均1万円割れで日銀が買うのならまだしも、2万円台で中央銀行が買うという、見かけを良くするためだけのおかしな「金融政策」が原因です。

日銀の失敗は、国民や国家を巻き込んで、大変な事態になろうとしています。日銀は、これでは制御不可能でしょう。

株価の見かけ上の持ち上げをやってきたわけですが、こうしたやり方は、壊滅的な事態を巻き起こします。

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  • 【速報】NYダウ2013ドル安、日経先物1万8860円(3/10)
  • 【速報】一時104円10銭台まで、ドル円で円高進む(3/9)
  • 中期景気サイクルの円高、株安局面(3/6)
  • FRBが0.5%の緊急利下げ発表。やはり、早かったですね。(3/4)
  • (号外)ゴールドマンサックスも「緊急利下げ」を予想(3/2)

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image by:World Economic Forum at Wikimedia Commons [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

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ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2020年3月13日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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