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リバランスを意識した先回り的な値動きも期待されるところ

 28日の日本株市場は底堅い相場展開が見込まれる。27日の米国市場ではNYダウが358ドル高を続伸。新型ウイルスの感染ペースが鈍化し、米国や欧州の一部で経済活動が再開されたことが好感され、終日堅調に推移した。日本銀行が予想通り追加緩和に踏み切り、今週の連邦公開市場委員会(FOMC)で大規模緩和が維持されるとの見方や、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測が支援材料となり引けにかけて大きく上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の19790円。円相場は1ドル107円20銭台で推移している。

 米国では経済活動再開への期待感からJPモルガンチェースやシティグループなどの金融株が上昇を主導しており、TOPIX型の買いが優勢になりそうである。昨日は指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する格好となったが、昨日の強い上昇に対する利益確定も出やすいだろう。そのため、上値追いは慎重になるだろうが、TOPIX型の買いによって底堅さが意識されやすいとみておきたい。

 また、祝日を挟むため商いは膨らみづらい一方で、祝日明け後はTOPIXのリバランスが予定されている。需給妙味の大きい銘柄等へは、リバランスを意識した先回り的な値動きも期待されるところ。そのほか、原油相場の下落が重石になりやすいとは考えられるが、金価格の下落など、リスク選好ムードにも向かっていることが窺える。

 各国の経済活動の再開を意識した流れの中、ロングポジションが積み上がりやすく、相対的に出遅れていた銘柄やセクターを見直す流れも次第に強まりやすいところである。決算が本格化してくる中、足元では下方修正は想定内であり、決算通過後はいったんはアク抜け的な動きをみせてきている。この流れがコンセンサスになるようだと、決算前に見直す動きも出てくる可能性がありそうだ。

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