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ステップ Research Memo(4):自己資本比率80%以上で財務の健全性は高く、新型コロナウイルスの影響は少ない

■業績動向

2. 財務状況と経営指標
ステップの2020年9月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比838百万円増加の23,757百万円となった。流動資産では現金及び預金が同677百万円増加し、固定資産で「STEP伊勢原スクール」校舎移転や「STEPキッズ茅ヶ崎教室」の校舎完成により有形固定資産が同220百万円増加した。

負債合計は前期末比270百万円増加の2,827百万円となった。借入金の返済により有利子負債が242百万円減少した一方で、未払金などのそのほかの流動負債が増加した。また、純資産は配当金支払いで313百万円の支出があったものの、四半期純利益883百万円の計上により前期末比567百万円増加の20,929百万円となった。

経営指標を見ると、自己資本比率は88.1%と引き続き80%以上の高水準が続き、有利子負債比率も3.6%と低水準で推移しており、財務の健全性は高いと判断される。また、同社の資産状況を見ると、固定資産比率が75.6%と高いことが特徴となっている。これは、地域に根差した教育サービスを長期的に提供していくために、自社物件で運営していくことが地域によっては合理的であると判断しているためだ。このため、条件にかなう不動産物件があれば購入し、校舎を建設していく方針となっている。2020年9月期は新型コロナウイルスの影響で、学習塾業界も厳しい収益環境に立たされているが、手元資金は50億円以上と潤沢にあり、強固な財務基盤を構築していることから、資金繰りなどの不安はない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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