NYマラソンには、日本人が学ぶべきヒントがビッシリ詰まっている

 

みんな、それぞれの思いがある。

すでに出場資格をクリアしていたのに、本番のわずか2ヶ月前に脊髄を手術し、自殺することまで考えたという女性の学校の先生(今年の大会で、最後のランナーになった方)や、病気の子ども達のためのKeep A Child Alive Organization(略してKCO)というNPO団体の認知度アップ&寄付の呼びかけも兼ねて参加した人気歌手のアリシア・キースさんのエピソードをブログ上でご紹介した。

その他にも、9・11の米国同時多発テロご主人を亡くした4人の子どもを持つお母さんや、アルツハイマー病の患者の方々のために毛糸の編み物をしながら走るという男性(このジャンルのギネス記録保持者)や、9・11の米国同時多発テロで父親を亡くし、ボストン・マラソンでの爆破テロを目撃し、それでも走り続けるという男性、知的障害を持つ妹のために走るという女性など等、ニューヨーク・マラソンには、多くの方々が様々な思いを抱いて参加されており、地元紙が、そうした方々について特集した記事を掲載してたりもする。

他にも、この手の話題は、まだまだある。しかも、それぞれの思いが、奇跡のような出来事も起こしている。

例えば、脳性麻痺の弟のカイルさんと、兄のブレントさんのエピソード。

弟のカイルさんを車椅子に乗せ、兄のブレントさんがそれを押し、これまでに幾つもフルマラソンを完走してきたご兄弟が、ニューヨーク・マラソンを走っていたら、中間地点あたりで、カイルさんの車椅子の車輪が故障。

近くにあった自転車で修理しようとしたものの上手くはいかず、ブレントさんは、

「これまで、どんな時だって、一度も諦めたことなどない。こんなことで諦めてたまるか

と覚悟を決め、動かなくなった車椅子の片側の車輪を持ち上げ、マラソンを続けていたところ、たまたま近くを走っていたこの2人の兄弟とは何も関係ない、他のランナーのエイミーと、また別のランナーのキャメロンが、事情を察し、一緒に車椅子を持ち上げて、マラソンを続けてくれることに。

この兄弟は、午前9時55分のスタートから、なんと約7時間半後!! の夜7時25分に無事にゴールした。

〔ご参考〕
NYマラソン、最後にゴールしたランナーの感動秘話

人気歌手アリシア・キース(Alicia Keys)さんのNYマラソン動画

Meet 5 Badass Runners Who Are Racing In The NYC Marathon For Extraordinary Reasons

A broken wheelchair didn’t stop two brothers from finishing the New York City Marathon

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