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花の渓谷を歩く。広島の名勝「帝釈峡」フォトレポート

季節もすっかり春、山歩きが楽しい季節になってきました。今シーズンはどの山に、と思案している方、無料メルマガ『里山を歩こう』では、中国山地の魅力的な峡谷を写真と動画で紹介していますよ。ガイド代わりにいかがですか?

中国山地・石灰岩の渓谷を歩く 広島県庄原市東城町帝釈峡

庄原市内での所用を午前中ですませ、午後から花の渓谷・帝釈峡を散策してきました。高い位置から渓谷を見下ろして撮影しました。

 

渓谷は石灰岩の高い崖が続き、ときおり遊覧船が横切ります。

 

石灰岩特有の物も見られます。石灰岩の割れ目に張り付くのはクモノスシダです。

 

遊歩道沿いの石灰岩の裏側に回ってみると、興味深い物を見つけました。炭酸カルシウムが溶けた水がつくった筍状の沈殿物・石筍です。

 

霧藻とも呼ばれる地衣類のサルオガセが樹皮に付着していました。

 

帝釈峡もそろそろ新緑の季節です。芽吹き始めた木々の葉が輝き、森が明るく染まっています。

 

帝釈峡は花の季節を迎えています。ヒトリシズカの花が咲き始めていました。群生すると見事です。

 

足元を青く彩るのはヤマルリソウです。

 

斜面を見上げるとカタクリの花が多数自生しています。

 

少し時期が遅かったので、まだきれいな花を選んで撮りました。

帝釈峡の遊歩道を歩きながら、美しく咲いている花や野鳥たちを観察します。

>>次ページ 可憐なチョウジザクラの花も

帝釈峡は花の季節を迎え、色とりどりの花々が咲き競っていました。美味しそうなツクシのそばで、もうスギナに変わった株もありました。

 

雑木林の中で小さな白い花を咲かせているのはチョウジザクラです。

 

陽当たりの良い土手などではヤマエンゴサクが満開になっていました。

 

スハマソウの花は終盤、咲き残っている花を選んで撮りました。

 

赤い葯がまるでマッチ棒のようなシロバナネコノメソウです。

 

神竜湖周辺ではジュウニヒトエがいたるところで咲いています。

 

上帝釈峡の遊歩道沿いでは、さまざまなサクラを見ることができます。ヒカゲスミレの一部には、タカオスミレとされる葉が黒い株もあります。

 

林道の苔むした斜面に咲いていたハグロヒナスミレです。

 

ハグロヒナスミレの咲いている場所は、この日に偶然出会った友人に教えていただきました。
雄橋の近くで咲くアソヒカゲスミレ、葉の形に特徴があります。

 

ケヤマウツボは葉緑素を持たず、樹木の根に寄生する植物です。

 

シュンランの変種で、葉の幅が狭いホソバシュンランが群生していました。

>>次ページ 帝釈峡で出会った野鳥たち

石灰岩地帯には多くのカタツムリが生息します。今回はセトウチマイマイ(たぶん)しか見つかりませんでした。

 

ケヤマウツボにはハチ類が集まってきます。ケヤマウツボの花で蜜を吸うのはクロマルハナバチです。

 

クロマルハナバチはケヤマウツボの上を動き回っていました。

 

渓谷には野鳥の声が響きます。
大形の鳥だと思って撮ると、渡りを目前にしたツグミでした。

 

ヤマガラは常にカップルで仲良く動き回っていました。

 

すぐ近くに枝にとまったのはコガラでした。

 

近くでオオルリの鳴き声が聞こえます。
まず最初に姿を見せたのは地味なオオルリの雌でした。

 

少し待っていると、今度はオオルリの雄が姿を見せました。

 

オオルリ雌と雄の飛び立った瞬間の動画です。

 

オオルリとともに夏鳥を代表するキビタキを探しますが、鳴き声だけでなかなか見られません。
民家に近い栗林でやっとキビタキが姿を見せました。

 

夏鳥といえばキビタキ、雄は黄色が主体の美しい色合いです。

 

シジュウカラはキブシについた虫を探して食べていました。


遊歩道を引き返していると、道の真ん中に鳥の巣が落ちていました。2時間ほど前にこの道を通ったときにはなかったので、この巣はさきほど落ちたばかりのようです。
カラスが巣の中にいた野鳥の雛を食べたのでしょうか?

渓谷の生き物たちの様子も、早春から春本番に様変わりしてきました。

里山を歩こう
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