週刊誌2016株価大予測「中吊り」が2誌で“真逆”?年末が楽しみだ!

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毎度、大仰な見出しで世の人々を一喜一憂させる週刊誌の中吊り広告。『辛坊治郎メールマガジン』の著者・辛坊さんは、2016年のある日、まったく同じレイアウトで「真逆」のことを書いた週刊誌2誌の中吊り広告と新聞広告が掲載されていたことを紹介。片や「株価2万3000円まで大反騰」、片や「株価1万4000円割れ」とのことですが、これってどっちを信じればいいのでしょうか? 

2016年の株価大予測! 外すのはどっちだ?

笑ったのは、月曜日発売の週刊現代週刊ポストが新聞広告と中吊り広告で、全く同じレイアウトで正反対の見出しを掲げてきたことです。意図的の可能性もありますが、偶然ならかなり笑えます。

週刊ポストの広告の一番右には少し斜めの大見出しで「わずか半年で株価2万3000円まで大反騰」となっていました。見出しのサイドにある小見出しにはその根拠が書いてあって、「この株安の最中に三菱UFJ国際投信が出した衝撃レポート、これは必読!!」なんだそうです。

私、「そうなんだ、半年で日経平均は2万3000円まで上がるんだ」なんて笑いながら横に目を移すと、そこには週刊ポストの広告見出しとほぼ同じサイズ、同じ傾斜の大きな字で「激震!株価1万4000円割れへ」とあります。こちらの見出しを掲げた週刊現代もサイドに小見出しで根拠を書いていて「全国民必読、急いで逃げろ、世界経済の潮目が変わった」「最悪の事態を想定せよ!日銀内部資料を入手」となっています。

さらに週刊現代は「3月末、赤字に転落する日本企業が続出」としている一方、ポストは「日本企業3月決算は軒並み好調」と書いています。

同じ日に同じ新聞の下欄に横並びで出た2つの週刊誌の日経平均の見立てが、片や「2万3000円」、片や「1万4000円」ですから、いったいどっちを信じていいのって感じですよね。

でも思いました。「これで楽しみが一つ増えるな」って。

私、前にも書いたことがありますが、ささやかな習慣がありまして、毎年、年初の経済新聞に掲載されるエコノミストの株価、為替、金利の予測記事を一年間保存しておいて、年末、大みそかに読み返すんです。この一年前の経済予測、「決して笑ってはいけない」より絶対に面白く、毎年、大笑いしてしまいます。

今年なんか酷いですよ。何せ日経の1月3日の朝刊、2ページ見開きで日本を代表する経済人30人が今年の経済予測を繰り広げていました。この時、今年の株価の下限を1万8000円以上としていた人が26人、残りの4人が1万7000円まで日経平均が下がる可能性を指摘していたんです。ところが先週、日経平均は取引時間内で一時1万6000円を割り込み、終値ベースでも1万6000円スレスレまで暴落してしまいました。つまり、経済人30人は全員、一年を通じての予測を一か月で外してしまった訳です。酷いもんです。おかげで一年先の楽しみが一つ消えてしまいました。

という訳で悲しんでいたら、週刊ポストと週刊現代が株価予測で楽しみを復活させてくれたわけです。両誌とも、予測のレンジをおおよそ半年以内に置いているようですから、今年の6月くらいに、さあ株価はどうなっているのか?楽しみですね。その頃、日本中の人は半年前の週刊誌の予測なんて覚えていないと思いますが、このメルマガではしつこく、答え合わせをしたいと思います。

image by:Shutterstock

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辛坊治郎メールマガジン』より一部抜粋

著者/辛坊治郎
「FACT FACT FACT」をキーワードに、テレビや新聞では様々な事情によりお伝えしきれなかった「真実」を皆様にお伝えします。その「真実」を元に、辛坊治郎独自の切り口で様々な物の見方を提示していきたいと考えています。
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