中国公船がまた体当たり。高速鉄道でも騙されたインドネシアが大激怒

 

片や札びらで頬を叩きながら片や相手国の領土を侵略する、というのが中国のこれまでのやり方で、フィリピンもベトナムもこれに反発して米国や日本との関係強化へとつながりました。こうしたやり方は相手の警戒心と敵愾心を高めるだけなのに、「中国の夢」を掲げる習近平政権は、常に同じ手法を繰り返しています。

もちろん、これらは習近平を外交的に追い詰めるため、政敵が仕掛けているという話もあります。どこまでは真実かわかりませんが、内的矛盾を外的矛盾にすり替えるのは中国の伝統的手法ですから、その可能性もあるでしょう。いずれにしても迷惑なのは周辺国です。

また、中国の不法漁船がやっかいなのは、2014年、日本の小笠原諸島と伊豆諸島周辺のEEZに赤珊瑚を密漁する大量の中国漁船団が現れたときもそうですが、本当に単なる密漁だけなのか、あるいは日本周辺の海域調査なのか、非常に不気味な存在だということです。

中国政府が勝手に領海を設定し、やがてそこで中国漁船が違法操業を行い周辺国との衝突を発生させ、中国政府や中国軍が漁民保護を目的に乗り出してその地域を実効支配する、というのが中国のこれまでのやり方だからです。

中国政府ははるか2,000年も前の漢の時代から南陽海域を管理してきたと主張していますが、それはすべてウソです。宋の時代の華夷図には、台湾の存在さえ書かれていませんでした。マレー人の後に南洋の海で活躍していたのはイスラム船でした。

フビライ・ハーンの南洋遠征も、日本遠征と同様に失敗しています。19世紀に至るまで、清の版図は島嶼ではせいぜい海南島までだったというのが歴史の真実であり、前述したように、そのころは西洋人が支配する海だったのです。

今年の3月15日には、遠くアルゼンチン沖のEEZにも出没し、摘発しようとしたアルゼンチンの沿岸警備隊の巡視船に衝突しようとしてきたため、砲撃されて沈没するという事件まで起きています。

アルゼンチン沿岸警備隊が中国漁船を撃沈 違法操業で「警告無視」

このように中国に対しては、アルゼンチンやインドネシアすら、毅然とした態度を示しています。中国の強盗の論理は世界では通用しないことの表れです。尖閣周辺の日本領海での中国漁船による違法操業が急増しているようですが、「友好」を気にして断固とした態度に出ないのは愚の骨頂であり、日本も見せしめのために拿捕した漁船の爆破や撃沈くらいはすべきでしょう。事件が相次いでいる現在、国際社会の理解は得られるはずです。

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黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』より一部抜粋

著者/黄文雄
台湾出身の評論家・黄文雄が、歪められた日本の歴史を正し、中国・韓国・台湾などアジアの最新情報を解説。歴史を見る目が変われば、いま日本周辺で何が起きているかがわかる!
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