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捨てるなんてもったいない。玉ねぎは皮まで使えば健康度も数段アップ

焼き肉に牛丼、カレーにも欠かせない玉ねぎ。もちろんサラダで生のままいただくのも美味しいですよね。無料メルマガ『一石三鳥健康メルマガ』では、玉ねぎの健康効果とその栄養を無駄なく摂る方法、さらに普通は捨ててしまう部分を使ったスープの作り方までが紹介されています。

玉ねぎ ~栄養編~

こんにちは、もげらもげこです。昨日、今年初めての鶯の鳴き声を聞きました。とても上手に、美しい声で鳴いてくれて、ああ春が来たんだなあと実感しました。鶯といえば、「鶯鳴かせたこともある」という慣用句をご存知でしょうか。咲き匂う梅が鶯を留まらせて鳴かせるように、かつては美しく色香もあって、男たちにちやほやされた時代もあったという意味です。私にもそんな時代があったかはわかりませんが、玉ねぎを食べ続ければその時代に少しでも近づけるかもしれません。

今日は玉ねぎを特集します。玉ねぎは、先に扱ったホウレン草と同様に1年中スーパーで売られている野菜の1つです。茶色の皮のいつも見るあいつのほかに、この時期しか会えない特別な玉ねぎがあります。新玉ねぎと言われているものです。

茶色い玉ねぎは、収穫してから一定期間乾燥させたあと店頭に並びます。それに対して新玉ねぎは収穫してからすぐ出荷されるため、水分量が多いのが特徴です。辛味が少なく、スライス玉ねぎで食べるとおいしいですよね。私は大好きです。

この玉ねぎの辛味やにおいは、硫化アリルや硫化プロピルという成分によるものです。最大の効能は、血液サラサラ作用です。実はこれは切ることによって生成されます。玉ねぎを切ったときに壊れた組織が酵素と反応することで作られるからです。だから、玉ねぎを切るときには繊維に対して直角に包丁を入れましょう。より多くのサラサラ成分が生成されます。

ところが! 硫化アリルは水に大変溶けやすい成分です。だから、血液サラサラにしたいけど玉ねぎの辛味が苦手だからと、長時間水にさらした玉ねぎは、せっかくの硫化アリルが全部溶けだしてしまっているかもしれません。だから、あまり水にさらす必要がない新玉ねぎを、今の時期にたっぷり食べてください。

では、加熱した玉ねぎは健康にいい作用がなくなってしまうのでしょうか? いいえ、血液サラサラ作用は健在です。加熱することで、さらにいい効果をもたらす物質へと変化するのです。

硫化プロピルが、加熱することによりトリスルヒィドという物質に変化します。このトリスルヒィドはコレステロールや中性脂肪を低下させる作用があります。飴色玉ねぎになるまで加熱すると、このトリスルヒィドはセパエンという成分に代わります。効能はほとんど変わりませんが、水分が飛んで成分が濃縮されているので、セパエンを効率的に摂取することができそうです。

みなさんが捨ててしまっている玉ねぎのある部分にも、実は見逃せない成分が含まれています。それはなんと玉ねぎの皮にあるケルセチンという成分です。ケルセチンは、非常に抗酸化作用が高く脂肪分解酵素の働きを活性化させます。体脂肪を減らすと銘打っている伊藤園の特茶にも、このケルセチンが配合されています。

私が玉ねぎの皮を使うときは、スープのだしとして利用します。玉ねぎの皮は、二層から三層になっているので、一番外側の皮は捨て、二番目以降を軽く洗ってから煮だします。すると、お湯がみるみるうちに茶色くなります。これに少しだけ塩を入れて飲むとおいしいんです。昆布のようなだしの風味がつまった味がします。そこに、よく炒めた玉ねぎを加えましょう。玉ねぎの栄養がぎゅぎゅっとつまったスープの出来上がり。

冬の間、溜めに溜めた毒素のデトックス対策のためにも、ダイエット対策のためにも、玉ねぎを丸ごと活用なさってください。

image by: Shutterstock

 

一石三鳥健康メルマガ
ベジタブル&フルーツアドバイザーであり、薬膳に関する資格も取得に向け勉強中という筆者が、世界の食材や食習慣を「栄養」「中医学」「英語」という3つの面から紹介する、一石三鳥のメルマガ。
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