渡る世間で鬼退治。政界渡り鳥・小池百合子は、なぜ出世していくのか?

 

小池百合子さんのユニークな経歴

小池さんは、1952年生まれ。高校卒業後、関西学院大学に入学。しかし、1971年、大学を中退してエジプト(!)留学を決めます。カイロ大学を卒業。ソ連が崩壊する前年にモスクワに留学した私がいうのも何ですが、「変わってるよね~~~」ですね。19歳の女性が、「エジプトに留学する!」と決意するとは。しかも、小池さんには、「確固たる目標」がありました。「アラビア語の通訳になること」。これも「変わってる」です。こんな若いころから、小池さんには(エジプトに留学する)「勇気」、「決断力」、(アラビア語通訳になるという)「目標設定能力」があったことがわかります。

そして、小池さんは夢をかなえ、「アラビア語通訳」になりました。その関係で、パレスチナPLOのアラファト議長やリビアのカダフィ大佐の通訳もしたとか。すごいことです。その後、小池さんは、テレビキャスターに転身し、人気者になっていきます。

政党を渡り歩く

小池さんは1992年、40歳で政界入りしました。入ったのは、細川護煕元熊本県知事の「日本新党」(細川さんは、その後首相になる。今は「脱原発」を訴えている)。

人気キャスターだった小池さんは、いろいろな政党から誘われていました。では、なぜできたばかりの「弱小政党」に入ったのでしょうか?

「政治を変えるには大きな中古車を修理するのではなく、小さくても新車の方がいい」
「古くてでかい自民党より、小さくても新しい日本新党の方がいい」

と。

1992年に参議院議員に。93年年には衆議院議員になります。94年、日本新党解党。小池さんは、小沢一郎さんが立ち上げた「新進党」に加わります。当時は、「小沢一郎の側近」でした。97年、新進党解党。小池さんは小沢一郎さんが新たに立ち上げた、「自由党」に参加。2000年、自由党が分裂したのを機に小沢さんを離れ、「保守党」に参加。2002年、ようやく自民党に。

こうやって見ると、政界に入ってから10年で、

日本新党 → 新進党 → 自由党 → 保守党 → 自民党

と移っている。しかし、「所属してた政党が解党したり分裂した結果」なので、そのことで小池さんが「軽薄だ」とも言えないでしょう。とはいえ、今回の都知事選の行動を見てもわかるように、「政党に対する忠誠心も執着も特にない」、非常にあっさりした性格であることがわかります。

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