台風1つでアウト。下村大臣辞任必至。新国立競技場問題ニュースまとめ

 

安倍氏に「W杯に間に合わなくて申し訳ない」と陳謝された森喜朗氏は、その前にテレビ番組の収録で、「(計画見直しは)したほうがいい。『キールアーチ』というよりも、全体のデザインが嫌だった。よく冗談で言うのだが、生牡蠣がどろっと垂れたような(形が嫌だ)」と語っていた。だが、後には「(現行計画の)競技場が国際オリンピック委員会(IOC)委員の心を打った。それが勝てた要因。(白紙撤回は)残念だ」と述べている。支離滅裂

デザインを撤回することで、ザハ・ハディド氏に対する違約金は発生しないが、着工以降に支払う予定だったデザイン監修料はザハ氏側が受け取れなくなる。賠償金を請求される可能性があり、「五輪の実績」を失うことに対する賠償なども入れると、どの程度の額になるかも不明

日本を代表する建築家である槇文彦氏は、2年前から問題を指摘していた。五輪史上最大規模のスタジアムが周辺の歴史的景観を壊し、建設コストを肥大化させると指摘し、警鐘を鳴らしていた。

槇氏ら、計画に異議を唱える建築家や作家の森まゆみ氏らの市民団体は、この問題で何度もシンポジウムを開催し、申し入れ書を提出したりしていたが、政府は計画の抜本修正を拒み続けていた。もっと早く見直すチャンスはいくらでもあったということ。

工費の圧縮はどこまで出来るのか不透明だ。アーチをやめて2,000億円以下という方向で検討していると語る政府関係者がいる一方で、1,800億円以下が目標との数字も浮上。いずれにせよ、当初予算の1,300億円を大幅に上回ることは確実。ロンドン五輪の580億と比べても約3倍ということになる。

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image by: 日本スポーツ振興センター

『uttiiの電子版ウォッチ』2015/7/18号より一部抜粋

著者/内田誠(ジャーナリスト)
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異議あり! 新国立競技場――2020年オリンピックを市民の手に (岩波ブックレット) 予算の問題だけでもないようですね

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