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埼玉県民は「ダサイタマ」とイジられる事をどう思っているのか?

日本の中で最もいじられまくっている県のひとつ、埼玉県。「ダサイタマ」という名誉ある(!?)呼び名を筆頭に、最近では『パタリロ!』で有名な魔夜峰央先生の幻の作品、『翔んで埼玉』が話題となり、ネットやメディアなどで愛のある「埼玉いじり」が加速しています!これらについて、無料メルマガ『踊る埼玉県民 踊らない埼玉県民』で、埼玉県民である著者が持論を展開しています。

「いじられる」を埼玉県民が真面目に考えてみた

いじられランキングがもしあれば

全国都道府県「いじられランキング」というものがもしあれば、かなり上位に食い込むのではないかというほど、埼玉県はいじられキャラの常連ですが、いじられランキングってないですね。

ちなみに、もしそんなランキングが本当にあったとしたら、埼玉県より上を行く県ってどこですかね。

茨城?千葉?

関西圏にはなさそうだし、鳥取?佐賀とか?

どのジャンルでもやはり猛者はいますが、「ダサイタマ」、という伝家の宝刀にはなかなかどこも勝てないと思うんですよね。

県の名前ごとディスられてるわけですから。

どれだけいじられても「翔んで埼玉」みたいなものはきっとないだろうし、「埼玉ポーズ」みたいなものもない。

とは言えこんなランキングをどのように決めるんだという話ですが、魅力度ランキングを調査しているブランド研究所が、同じようにアンケートをとる形でいいと思います。

「一番いじられてると思う都道府県はどこですか」と。

ちなみにこのランキングでは、東京都とかは最下位でしょう。神奈川とかも。

埼玉県がダサいと言われる理由

美人が「私美人です」という態度で現れ、周囲からも「美人ですねー」とただただ絶賛されている光景で可笑しくはなれませんよね。

ポストに「赤いですね」と言っているようなもの。

この手の雰囲気の場面、あなたの周りでもあると思いますが決まって退屈なんですよね。

私も、その空間にいるのが気持ち悪くなってくるくらい苦手です。

だったらポストに「顔色悪いけど大丈夫?」

って言ってる方が面白いし、ポストにしてみてもあの風体して「赤いですね」って言われてる方が退屈なんじゃないかなと思うんですけどね。

つまり、美人に美人と言ったところで何の可笑しさも生まれないわけですが、その美人が泥沼に落ちたら可哀想だけど笑ってしまいます。

でも今度は、その美人が怪我をしてる状態で落とされたら誰も笑えない。

骨が折れてて腕を吊ってる人が泥沼に落とされて笑う人はいません。

世界のどこかに「サイポン」という国があったとします。

そこは文明が進んでおらず、貧困で飢餓が続き、着るものも満足にない。そんなサイポンを、「ダサイポン」と言う人はいないでしょうし、それを聞いて笑う人もいません。

泥沼に落とされて可笑しいのは、健康な人だからであり、泥沼なので怪我などの心配もないからです。

つまり、泥沼に落とされても耐えうるという認識があることが大事な前提なんです。

また、私がコマネチしてもたいして可笑しくないですが、県知事がいきなりコマネチしたら可笑しいように、美人が泥まみれになるというギャップが可笑しさを増幅させます

埼玉県がいじられて笑いに変わるのは、それに耐えうるという共通認識があるからです。

ただし、美人にブスと言ったり、ただただ泥沼に突き落としても可笑しくはありません。

前段階できちんとした演出は不可欠になります。

群馬の指名2位のキャバ嬢みたいだな」、というのではどうでしょうか。

キャバクラはキレイな人じゃないと働けないし、指名2位も悪い成績ではない。

少なくともただブスというよりは捻りがあるし、笑いになりそうですよね。

埼玉を「何もないクソ田舎」、と言っても面白くないし、「ダサい町、埼玉県」と言われても面白くない。

でも、「ダサイタマと文字って言われると妙に腑に落ちてしまうし、「翔んで埼玉のようにストーリーまで作りこまれてしまうと面白い

いじられるということ

怒られてる内が華だ、と言うように、いじられてるうちが華で本当にやばいと誰もいじれないんです。

まさに裸の王様。

そしていつしか同情になる。

「埼玉県ってダサくないよね!カッコいいと思うんだ僕は、だから僕も一生懸命みんなに埼玉県はかっこいいんだよって言うからさ、だから一緒に頑張ろうよ!」

なんて言われたら、うるせーこの野郎って思う。

そこまで落ちぶれてねーわと。

1つ忘れてはいけないのは、いじられるということはいじる人がいて初めて存在感を示せるということです。

つまり、常に受け身であって、自己発信が出来ないんです。

埼玉県民は受動的、とよくここでも話しますが、そろそろ自分で動く頃合いなんじゃないかと思います。

それで結果イジられても埼玉の歴史を考えればそんなものは痛くも痒くもないわけですから、もっとやってしまっていい。

誰に遠慮してるのか、誰に気遣ってるのか、しかし受動能動云々の話は一旦さておいて、今日お話したようなことを埼玉県民が言うのは本来ものすごく気持ち悪いことです。

いじられた美人が真顔で、「でも本当は私が美人だからいじれるのよね」って言ってたら可愛気ないですよね。

「なんでそんなこと言うのよー」というのがいい。

「みんな、埼玉はダサくないって分かってるからそんなこと言えるんだよね」って言ってたらカッコ悪いですよね。

いじる方もいじられる方もそんなことは分かってる上でやってるわけで、だから誰も言葉に出さないわけですが、ごく稀に、ダサイタマと言われて本気で怒り狂う人もいます

それは以前このメルマガで触れた非ネイティブ埼玉県民を中心に、たまにいる。

 

【関連記事】●埼玉県の面白さはネイティブ埼玉県人にあった

 

ドッキリテレビで本気で怒る人みたいで、そういう人の方が時に不快なんです。

もちろん度を過ぎてるケースも中にはありますし、単純に美人にブスと言い続けるようないじりもあります。

それはいじる側の問題だと思いますが、メディアがやってる埼玉いじりなんてどれもとても巧みなものです。

世の中全て理路整然とした正論だけの社会になったら狂った言論統制国のようになってしまいます。

もっと埼玉県を面白く、そして、埼玉県から面白く、そんなふうにしていけたらと私は思っています。

image by: Shutterstock

 

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