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ラーメン二郎のマシマシは巧妙に仕掛けた「ツッコミ待ちのボケ」

異常なまでに高く盛られた野菜、コッテリとしたアブラの塊、どっさりと載せられたニンニク。もはやラーメンではなく、「二郎」というジャンルの食べ物とまで言われる「ラーメン二郎」ですが、ここにビジネスのチャンスが隠れていると話すのは、繁盛するお店を作るためのマーケティング方法がもりだくさんの無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさん。ジロリアンと呼ばれるコアなファンを持つ「ラーメン二郎」の人気の秘密と、ツッコミを入れたい常連客の心を掴む壮大な「ボケ」の仕組みについて紹介しています。

「ラーメン二郎」流で、お客さまを育てろ!

「野菜マシマシ、アブラ、ニンニク!」。そんなラーメンの注文方法をご存知だと思います。

「ジロリアン」と呼ばれる、コアなファンを持つ専門店「ラーメン二郎」。山のように野菜がのったラーメンの映像が、度々テレビに登場する大人気店です。

このお店について私が注目するのは、その出店場所です。約半数の店舗が、大学の近くに出店しているのです。主たるターゲットを若い男性に絞っているからです。お金のない学生にお腹いっぱいたべさせてあげたい、という思いから、どんどんボリュームアップしていったと言います。

学生からすれば、腹ぺこな学生時代に、ひとときの幸福感を味わわせてくれたお店は、一生忘れません。大学を卒業しても、通い続けるようになるのです。歳とともに食べられるボリュームが減り、「俺も歳を取ったなぁ~」と感じるものの、それさえもこのお店の良い想い出として、生き続けるのです。

貧しい時代に助けられた恩を、通うことで返しているのです。

まずは、若いお客さまを心から喜ばせること。それが一番大切だということがわかります。若いお客さまの欲するものを提供することが、次の時代の来店に繋がるのです。

お客さまに「ツッコミ」を入れさせろ!

整然と並んだ美しい陳列。掃除の行き届いた店内。親切丁寧な接客。豊富な品揃え。商売にとって重要なことが、卒なく整えられているお店には、拍手を送りたいと思います。店主の姿勢や努力の賜物でしょう。

しかし、それでお店が繁盛するのかというと、必ずしもそうではありません。どれだけ頑張っても、それは必要最低限の「基本」でしかないのです。お客さまを呼び込み、購入に結びつけ、さらに口コミを期待できるようにするには、仕掛けが必要なのです。

お客さまが口コミしたくなるような仕掛け。では、人に話したくなるのは、どんな時でしょうか。

変なものを見た時、珍しいものを見つけた時、驚いた時などに、人に伝えたくなるものです。つまり、お客さまに「新しい体験」をしてもらうことが、口コミに繋がるということです。日常ではあまり見ることのないものをお店で提供すれば、お客さまは感動して、口コミを広げてくれるのです。

「何だ、これ?」「デカッ!」「あり得ない!」……と、ツッコミを入れさせれば良いのです。ツッコミごころが多いほど、話題になりやすく、情報も広がりやすいのです。

人びとは、話題を探し求めています。SNSで拡散したいのです。真面目な商品・サービスばかりでは、突っ込むことはできません。少し遊んでみてください。

 

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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