5月21日のボローニャ戦(セリエA37節)で、ペナルティーエリア手前から今シーズン初ゴールを決めて、ミランを4シーズンぶりに欧州の舞台へと戻すきっかけを作った本田圭佑。
その本田が、シーズンオフやブレイク期間を利用して世界各国を強行スケジュールで飛び回るビジネスツアーに密着する、本田の有料メルマガ「本田圭佑『CHANGE THE WORLD
』」の人気コーナー、「密着“本田圭佑ビジネスツアー”」。
前回、前々回に続き、MAG2 NEWSでは今回も、その内容の一部を特別に公開いたします。
本田圭佑自身が取り組む教育事業活動や各国でどんな動きをしているのか、いままで明かされることがなかったツアーの様子やビジネスマン本田圭佑の姿を、本人の名言とともにご紹介します。
2016年初夏、主に小学生を対象とした台湾でのサッカークリニック(スクール)を無事に終えた本田は、スタッフとともにレンゲの上の小籠包に舌つづみを打ちながら、どんな夢を語ったのでしょうか?
密着“本田圭佑ビジネスツアー” in 台湾 Vol.3
スクールの台北会場であるスタジアムを後にし、スタッフやコーチたちを伴い、台湾グルメの代表格「小籠包」で有名なレストランへと向かった本田。
極上の小籠包を堪能した本田は、そこでもレンゲを片手に自身のビジネス哲学について語り始めました。
- ちょうど今回、台湾に来ていた某テレビ局のディレクターが「天才の育て方を取り上げる番組をやったけど、視聴率があまり良くなかった」と言っていた。
「もう日本企業の典型的な悪いところで。目先の利益だけ追求している。目先で結果が出なかったらやめるんですよ。
いやいやいや、待ってよと。物事を大きく変える作業は、一般の人たちに理解されづらいものなんですよ。おそらくそのテレビ局が取り組んだプロジェクトというのは、最先端すぎるんですよ。だから一般の人がついてきてない。
でもいつか理解されるはず。
それを怖がらずにやり続けるのがアメリカなんです。全然、怖がらない。だって彼ら見えているから。それに対して目先でやめちゃうのが日本。続けられない、びびっちゃってる。
フェイスブックとか最近のIT企業は、とことん赤字経営で突き進むんですよ。
母数を広げてから、ビジネスにする。とにかく何億人が使っているアプリにしたい。それまではとにかく投資を募る。利益はあがらず、赤字、赤字。でも最終的にはどっかんといきたい。
その勇気があるかどうか。ビジョンがあるかどうか。
最終的に世界を変える力は、5億人、10億人が使っているアプリしか起こせない」
今まで「現役」のうちにスクールをやることの意味について語っていた本田は、ここへ来て自身のビジネス論、経営哲学について熱く語り始めました。
スタッフたちに違う意見があってもうまく対話をして導く印象がある…本田についてそんな声がスタッフたちからあがると、さらに議論を掘り下げます。
「俺が怒るのは、相手が常識を振りかざしたときですね。
今日も『それは無理』と言われたから、その発想を変えろと言った。
一方、チャレンジのミスに対して、全然怒らない。チャレンジのミスを怒っても、次にそいつは絶対にできるようにはならないんですよ。
大事なのは成長させることで。次の成功に導くことが大事。
サッカーをこれだけやってきて感じるのは、ミスしたやつに『なんでミスしてんねん』って怒ったとしても、次に同じシュチュエーションがきたときに絶対にミスするんですよ」
サッカーに例えて、わかりやすく自身のビジネス哲学について説明する本田は、こうも続けます。
「1回ミスしても次は成功に導きたいわけですよね。
だから大事なのは、それが油断からミスを招いたのか、チャレンジをしたけど現時点の能力不足でミスが起こってしまっているのか。上司や経営者は判断しなきゃいけない。
後者の場合は絶対に怒っちゃダメ。
チャレンジしたことは評価して、次はどう成功に導くかというやり方のヒントを1個、2個、与えてあげる。たとえば、こういうシュートの打ち方があるよというのを2つくらい。で、それを自分なりに試すのか、違うやり方を選ぶのかは、そいつ次第ですけど。
でも怠慢さが原因のミスは、絶対に許してはいけない。
そのメリハリが上司にとっては大事です。
と、上司や経営者としての目線から語る本田は、この後、より大きな世界観のテーマについて語り始めました。
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