Eコマースからはじまった小売ブランドは、以上の2つの段階を経て、新たな未来の小売の形を模索している。
特に、このアマゾン・ブックストアは単に体験やお試しをできる店というだけでなく、Amazon.com上のユーザー・レビュー数や平均スコア、アプリで検索できる仕組みや、メンバーになるとお得であるなどなど、Eコマース上の強みを実店舗で存分に活用した仕組みとなっている。
しかも、技術だけなら、きっと取り入れたらよいと思われるものはいろいろある。
例えば、本のレビューについては印刷した紙で表示されていたが、2016年に開催されたアメリカの小売業界最大の展示会であるNRFのリテールズ・ビッグ・ショーで、紹介されていた市場価格に応じてリアルタイムで売値が変わるデジタル値札は変化するレビュー表示に活用できそうだ。
(ご参考)
・米小売業界最大の国際展示会、リテールズ・ビッグ・ショー2016(Retail’s BIG Show 2016)
他にも、いろいろと取り入れられそうな新技術はあると思うけど、アマゾンブックストアのが凄いのは、そうした最新技術を使って『どうやって消費者に楽しんでもらうか』ということをちゃんと意識した店舗作りにしていることだろう。
この店舗が今後の小売店舗の仕組みを大きく変えていくかもしれない可能性は非常に大きく、ますますアメリカの小売事情から目が離せない状況となっている。
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