【日経暴落の予想的中】自民「圧勝」は売り、「辛勝」は買い!またも的中した脅威のメルマガ

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「解散に売りなし」、「選挙は買い」と言ってきたが、過去半世紀で15回の選挙のうち13回は、選挙までは高く、選挙から組閣までは15回のうち9回は安かった。さて、本稿が読者諸賢に届く14日の夜には選挙結果が出る。選挙の3日前から調整に入って週末は大商いで終わった。が、これで調整完結とは見ない方がいいだろう。このまま上昇に移ったら天井は意外に低い。

選挙結果と同時に週明けは日銀短観がある。

A:自民圧勝なら自民は慢心するから─→ホンネの憲法・集団的自衛権に走って─→経済政策が手抜きになると読んで─→海外が売ってくる─→下がる─→窓埋めを意識する─→第1の窓埋めは11月4日の16,533円─→その下の窓埋め15,701円をも意識する。

B:政権の安定を買って─→上昇第2波動が始まる─→8日の高値から11日の安値までの「中抜きの倍返し」で計測すれば約19,000円。そうすれば「取引所開所以来の3年連側の年末高値」を示現する─→来年はトンデモナイ何かが起きる。

AとBという2つのシナリオが考えられる。この相場を中長期で考えるならAの方がいいだろう。慢心を読まれて株安円高に振れれば、与党も緊張して「国民にホンネを読まれてしまったか」と戦慄して国民に向かい、(ホンネの部分は隠して)再び経済政策に真剣に取り組み、長期政権の強みを握って思い切った規制解除・構造改革に取り組む可能性がある。ホンネを出すのはその後になる。

もし与党が2/3議席を取るということは、参院で否決されても衆院で通すことができるということであって、安倍政権に全てを丸ごと委ねる、ということだ。

憲法も集団的自衛権も含めてパッケージで委ねるという意味であり、恐ろしいことである。先回も述べたが、かのヒットラー率いたナチス政権も民主的な選挙で生まれたのだ。

以下は筆者の考えである。

冷静な投資家・投機家は自民党が「圧勝」すれば、安倍政権が慢心しアベノミクスは失敗する恐れもあると見て買いを控えるか、または売ってくるであろう。現に第3の矢は不発だ。今から慢心の恐れも多少ある。例えば麻生さんの選挙演説の一幕にそれが出た。「皆儲かっている。儲かってない業界があったら教えてほしい。そりゃ経営能力がよほどないか運がないのです」(言葉通り)、や「少子高齢化というが長生きしては悪いようなことをいう。子供を産まない方が悪いのだ」などは、慢心した言い方であり、選挙演説として街頭でいう言葉ではない。彼は経済の感覚は政治家としては優れて持っている方であるが、惜しむらくは「本心」を言ってしまう、それは「失言」となる。

見える場所でこの通りだから、我々の見えない所で慢心が蔓延り、構造改革(第3の矢)をそっちのけにして憲法改定と集団的自衛権ばかりを考え始めるのかもしれない。

一番望ましいのは「辛勝」であろう。「圧勝」ではなく「辛勝」した場合の方が(将来の憲法改定というホンネの本命のために)国民の信頼回復に真剣に取り組み、構造改革(第3の矢)に真剣に立ち向かうであろう。自民党のホンネはともかくとして、市場はこれでいいのだ。

故に「圧勝」は売り、「辛勝」は買いというのが筆者の見立てだ。「辛勝の定義」は少々の議席減少(10%程度)としよう。もちろん、過半数を取れなければ暴落である。海外が売ってくる。

『山崎和邦の投機の流儀』第132号(2014年12月16日号)
著者:山崎和邦
野村證券、三井ホームエンジニアリング社長を経て、武蔵野学院大学名誉教授に就任。投資歴51年の現職の投資家。著書に「投機学入門ー不滅の相場常勝哲学」(講談社文庫)、「投資詐欺」(同)など。メルマガ「週報『投機の流儀』」では最新の経済動向に合わせた先読みを掲載。
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