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教育でも世界から取り残された日本。愛情だけでは子供に未来を与えられない

子供に日本の教育を受けさせるのは大きなハンディ。そう警告するのはメルマガ『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』の著者でシンガポール在住の元参院議員・田村耕太郎さん。曰く、もう日本には絶望しか残っていないそうです。どうすれば子供に希望のある未来を与えることができるのでしょうか。

愛情だけでは子供に希望ある未来を与えられない

シンガポール政府のエリートたちと色んな議論をし、アメリカのシンクタンクの依頼で日本の人口問題のレポートを作成している。あらためて日本に絶望的になる。私は前から知っていたの再確認だが、アメリカの研究者たちがショックを受けている。数字がすべてだ。

もうほぼ手遅れである。破壊的な影響が財政・経済・そして何より安全保障上起きてくるだろう。何せすべてが破壊的な悪循環に入っていく。より少なくなる人口により巨大な負債を残し、自国通貨の価値を切り下げていく。教育にはほとんど投資できなくなる

シンガポールも他山の石として日本の高齢化と人口減少を正確な数字をもとにシナリオ分析している。彼らもかなりショックを受けている。日本の残された現実的な政策オプションの少なさについて。私もその数字を知りつつ政治家として結果を出せなかったので同罪である。政治家や官僚のトップは数字をよく知っているので危機感は相当あるが、やはり何を現実的に今からできるのか? 考えたら絶望的になるのだと思う。

突拍子もなく聞こえるかもしれないが、子供にはモビリティを持たせてあげるべきだ。アジアで活躍したいなら英語と中国語がネイティブであることは最低限の条件。その上に何か強みがないと場所を変えて働くことは難しい。日本の教育のトラックに乗せることは大きなハンディだと思う。でも外で学校に入れるのは簡単じゃない。日本で幼児や初等教育を済ませてしまったら、外で試験を受けて合格できないと思う。世界がドンドン高学歴化している。学校の供給は追い付かない。

明日お会いする方もわざわざ幼児を連れてシンガポールの幼稚園を見学しまくっておられるようだ。多分問題意識に大差はないと思う。愛情だけでは子供に希望ある未来を与えられないのです。最後は本人が決める人生ですが、オプションとモビリティを持たせられるのは小さいうちがベストだと思います。

後はご自身でお考えください。何事もまずは自分で調べてください。

image by: Shutterstock

 

『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』より一部抜粋

著者/田村耕太郎(前参議院議員)
早稲田大学、慶応大学大学院、デューク大学法律大学院、エール大学経済大学院を各修了。シンガポールを拠点に、歯に衣着せぬ鋭い論調で「日本の良い箇所・悪い箇所」を指摘するメルマガは、世界で勝負したいという人必読。
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