「管理職になって責任が増えて大変で割に合わない」「忙しくなって自分の時間が無くなる」といったデメリットは、自分の周囲や一般的なイメージから生み出された思い込みということです。
実際にはスマートに効率良く仕事を進め、且つ高い報酬や地位を得ている人達も存在します。
「音多さんその人達は頭が良かったり、すごいスキルを持っている人達でしょ? 普通の人には無理なんじゃないですか?」
はい、確かに中にはそういう人もいます。でも中には大したスキルも能力も無い普通の人に見えるのに、効率的で楽に仕事をこなす管理職もいます。
つまり、ここで「管理職になりたくない」という価値観を変える為に見るべきなのは、そうした人達なんですね。
それらの人達は一体何が違うのか?
基本的に必要なのは「責任は果たしつつ、出来るだけ楽になりたい」という点への執着心です(笑)。
私なんかは特に「楽になりたい」という部分が強いと自負しています(笑)。
大方の管理職は風習に流されてハードワークをしているように見えます。これはハードワークをしていると一生懸命仕事をしているように思われるからなんですね。
ただ長く会社にいるだけで評価される、周囲の部下も洗脳されたように、その上司を信頼してしまうというのは非常に悪循環。何故ならその部下も将来ハードワークな上司になってしまうからです。
仕事でハードワークが発生していると言う事は、どこかに非効率で改善を要する部分があるものなんですね。そうした負の部分にも目を向けて改善しなければなりませんが、ほとんどの人がそこに目を向ける事が出来ません。
何故なら、その改善は重要でありながらも緊急性が無いからです。
1日の業務に優先順位をつけると、ほぼ99%は緊急性のある仕事を処理するだけで終わってしまうと思います。
すると「重要でありながらも緊急性が無い仕事」を進めるには、別に時間枠を確保して取りかかる必要があります。すると、そこに時間も熱意もかけられないものなんですね。
つまり、これが出来るかどうかという一点において差が出るんです。
普通の人に見えるのに、効率的で楽に仕事をこなす管理職は大概これが出来ていると考えていいでしょう。
これは大変そうですが、力をかけるのは一定期間のみ。そして一度終われば仕事の効率性がどんどん上がります。
「あの人って楽してそうに見えるのに仕事が完璧でスゴイ」
と思われる人達はそういうものなんですね。これが分かると「管理職になりたくない」という理由の根拠が全て思い込みだったと言う事にも気づくでしょう。