安倍首相は本当に、米軍の北朝鮮攻撃にブレーキをかけられるのか

 

元外交官でニューズウイーク誌のコラムニスト、河東哲夫氏の提言を紹介しておこう。

米韓・朝の双方が体制転換の試みを放棄することを宣言するとともに、北の核兵器削減に比例して制裁も解除し経済関係を進めることで合意すれば、トランプ、金双方の面目も救った上での収拾が可能となろう。…6か国協議のメンバーを見回せば、日本が仲介者として一番マシだろう。…「圧力」一辺倒よりもこういう外交をすれば日本も世界で見直されるのではないか。

安倍首相にそれだけの外交力があるだろうか。河東氏の提言する方法以外にも戦争を回避する手立ては見つかるはずだ。

なぜメディアは、北朝鮮の脅威に対処するためには日米同盟の強化が必要という安倍首相の主張を鵜呑みにするのだろうか。日米安保条約は大切だが、安倍首相が考える日米同盟とは、米国とともに戦争をすることを厭わない、国家のためなら人命の犠牲は仕方がないという、戦後平和主義を覆す性質のものである。

戦争で難事の決着をはかろうとする古今東西変わらぬ人間の愚かな発想から抜け出すには、国のリーダーが知恵を本位として戦略を立て、実行するしかない。

image by: 安倍晋三 - Home | Facebook

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