安倍総理が「9条の改憲」発議を強行しそうな、4つのタイミング

 

安倍首相3選はあるのか

以上のような憲法論・安保論を正面切った理論・政策論争で乗り切って行く覚悟が安倍首相にあるようには見えない。要するに、安倍首相に気迫がない。とすると、改憲日程1.が間に合わないのは仕方がないとして、それを2.に先送りしたところで、改憲への熱気が与党だけでなく野党も巻き込んで国会から噴き出して国民を熱狂させるということには到底ならないだろう。

という成りゆきが見えている中で、9月の自民党総裁選は安倍首相の無投票3選ということにはならないだろう。少なくとも石破茂氏は立って安倍流改憲論の浅薄さを批判するだろう。石破氏の9条2項を削除すべしという議論に何の正当性もある訳ではないが、この方がそれなりの国家像に基づいた主張であって、まともな論争のきっかけにはなるのかもしれない。

要するに、9月、安倍首相は大した気迫もないまま、ライバルがいないという理由だけで3選を果たすのかどうか。そうなるのだとすると、それは自民党の劣化の表れでしかない。

image by: 首相官邸

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早稲田大学文学部卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。現在は半農半ジャーナリストとしてとして活動中。メルマガを読めば日本の置かれている立場が一目瞭然、今なすべきことが見えてくる。

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