アメリカは長い間、経済的に瀕死の状態だったが、世界の共通通貨であるドルを発行していたから破綻しない。輪転機でドルを刷るだけでいいからだ。しかし、ドルに代わって世界通貨になる可能性のあるユーロが、2002年1月から導入されることになっていた。その3か月前に9.11が起きた。ユーロにとって最悪のタイミング。アメリカは世界規模のテロを自ら起こしたのではないか?
そしてアメリカは、テロの温床たるアフガニスタン、反米化したイラクを叩く絶好の口実を得ることができた。強力な軍事力を背景にドルが信用され、ドルが買われる。一石二鳥とはこのことだ。「自国民をわざと犠牲にして戦争に駆り立てる」手法はアメリカのお家芸で、第一次・第二次世界大戦への参戦も、この手をつかっている。ベトナム戦争もアメリカの陰謀で始まった。
犯罪捜査の基本である「その事件によって誰が得をしたのか」を考えた場合、それは間違いなくアメリカである。アメリカはメンツを潰したが、基軸通貨を目指したユーロは一頓挫、ドルは基軸通貨の地位を防衛し、アメリカ経済はとりあえず安泰。アメリカという軍事資本主義国家の正体がこれ??
編集長 柴田忠男
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