いずれにしても、受け皿のない中での倒閣、政策論争なき政局というのは、無責任極まる話です。もう引き返せないのかもしれませんが、総理自身が徹底的な反省を示す中で、外交にしても、経済にしてもクリティカルな局面で、政権をなんとか安定させることはできないものでしょうか。
つまり、「三大忖度事件」について、「官僚には迷惑をかけた、国有財産の扱いに不適切な結果を招き納税者の信頼を裏切った、居丈高な物言いを続けた」ことを真摯に反省し、その上で自分に全責任があるとして、減給なり譴責なりを行うのです。朝日新聞などに対して悔しい気持ちがあるのかもしれませんが、一国の総理なんですから、そこはグッと我慢されるべきです。その上で「任期まで職務を全うし、これまでの非は政治的成果でお返しする」ということを誠実に訴えるのです。こうしたことに加えて、必要があれば、挙党一致内閣、挙党一致官邸を組織して、低姿勢であり同時に実務能力の高い政権とするのです。
もう引き返せないのかもしれませんが、仮に引き返せるのであれば、攻撃側は冷静に、防戦側はより低姿勢にシフトして、どこか落とし所を見出していただきたいものです。