金訪中の本音
このディールは、「ウィン・ウィン」ですが、「ウィン(北)・ルーズ(米)」を望んだ金には、大いなる不満があります。彼は、「偉大な父」の成功例を見習って、「非核化を約束し、制裁を解除させ、経済支援をうけ、核兵器はちゃっかり保有しつづける」としたかった。
しかし、トランプはそれを承知せず、「制裁解除、経済支援は非核化の後」を譲らなかった。要するに、金はトランプをだますことができなかったそれで、金は習近平に泣きつきます。
米朝首脳会談では、北朝鮮側が完全な非核化を約束し、米側が体制保証を確約した。だが、米側は対北朝鮮制裁の解除は完全な非核化が実現した後になるとの立場を崩していない。金委員長は訪中を通して、北朝鮮の最大の貿易相手国である中国側に国連制裁の緩和を求めるとみられる。中国外務省の耿爽(こうそう)副報道局長は19日の定例記者会見で「制裁そのものが目的ではなく、関係国は現在行われている外交対話に協力すべきだ」と述べ、制裁緩和に前向きな姿勢を示した。
(同上)
非核化を巡る対米交渉を有利に進めるために「後ろ盾」とする中国の支持を取り付け、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議の緩和や経済支援につなげる狙いがあるとみられる。
(読売新聞 6月19日)
中国、ロシアは、ずっと制裁解除に前向きでした。それで、「対北朝鮮制裁を解除すべきだ」と主張しはじめるかもしれません。もちろん、アメリカは、拒否権を行使すると思いますが。このあたり、安倍総理は、さりげなくトランプに念を押すべきでしょう。
「大統領!クリントン、ブッシュは、それで失敗したのですぞ! 非核化が成るまで、制裁緩和、経済支援はなりませぬ! それをやれば、世界は、『トランプは、習近平と金正恩に完敗した!』と嘲笑することでしょう」