例えば、
第2章 宝永地震が招いた津波と富士山火山 3 高知種崎で被災した武士の証言
の中には、大地震に見舞われたある武士一家が、町の方から「大浪が市中に入るぞ。みな、山に入れ」という声が聞こえて、津波の危険に気づいた、との記述があり、こう続けています。
これは大切な歴史的教訓である。津波から逃げる時、率先避難者が大声で「津波が来るぞ。高台へ避難」と呼ばわると、その声で周囲も我に返り逃げ始める。声を出して逃げることで,地域の生存率が高くなる。津波から逃げる時は、勇気をふるって、声を出しながら逃げるようにしたいものである。
こういった「ああ、これは肝に銘じておきたい」と思う教訓がたくさん詰まっています。できるだけ多くの人に手に取っていただきたいと思う本です。
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