現役医師が警告。パチンコでギャンブル依存症になった人の末路

 

ギャンブル依存症の治療

心療内科や精神科、総合診療科ではギャンブル依存症の治療を行っているところもあります。まず、認知行動療法は有効です。これは、主として臨床心理士が行うものですので、心理カウンセリングを提供している医療機関で受けることができます 。同じ悩みを抱える患者さんたちと共に、認知行動療法を集団で提供しているところもあります。

ギャンブル依存症には薬物療法も有効です。よく使われる薬にはナルトレクソンがあります。これは、アルコール依存症に対して使われるお薬ですが、ギャンブル依存症にも効果があります。副作用が比較的少ない薬なので、重度のギャンブル依存症の患者さんに適応となります。

重度のギャンブル依存症の患者さんに対しては、ギャンブル刺激のコントロールが必要です。具体的には、ギャンブル産業が出す広告を掲載しているメディアを見ないようにアドバイスします。さらには本人の同意の上で、また家族の協力も得て、「現金」に対するアクセスも制限してもらうケースもあります。このような治療行うことによって、4人中3人はギャンブル依存から脱出することが可能になります。ギャンブル依存症の人が周りにいたら、ぜひ医療機関を受診するように勧めると良いでしょう。

文献
Grant JE, Kim SW, Hartman BK. A double-blind, placebo-controlled study of the opiate antagonist naltrexone in the treatment of pathological gambling urges. J Clin Psychiatry. 2008 May; 69(5): 783-9.

image by: Shutterstock.com

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