強気が尖閣を失うきっかけに。総理は訪中時にどう振る舞うべきか

 

訪中時の注意

ここはアメリカ側であることを旗色鮮明にしなければならない状況ではないでしょうか?

日本は現在、「2匹のトラ(アメリカ、中国)の戦いを山頂で眺める」非常にいいポジションにいる。しかし、2匹のトラから、「おまえは、どっちの味方なんだ!?」と迫られることがある。その時は、迷うことなく、「アメリカタイガーの味方でございます!」と宣言しなければならない。

実際、米中貿易戦争は、トータル戦争覇権争奪戦に転化しています。ですから、安倍総理は、訪中したことで、トランプさんから「シンゾーは裏切り者だ!」と思われないよう、細心の注意が必要です。具体的にどう動けばいいのでしょうか?

1.訪中直前に、トランプに電話する

「中国にいって、こんな話をしてきます」と。

2.訪中時、決してトランプを批判しない

中国政府高官も中国メディアも、安倍総理を「トランプ批判」に「誘導」することでしょう。誘いにのって、うっかりトランプ批判をしないよう、要注意です。

貿易戦争について尋ねられたら、「世界1、2位の経済大国が貿易戦争をすることは、世界経済にとって大変なリスクです。両国の対立は、日本にとってもマイナスですので、円満に解決されることを望んでいます」などと、答えておきましょう。

3.訪中時は、中国をほめよう

「今年は、日中平和友好条約発効から40年を迎える記念すベき年であります。この40年間、中国は急成長をつづけ、いまや世界2位の大国になりました。本当にすごいことだと思います。日中両国は、一時期を除いて、ほとんどの期間、友好的な関係にありました。今後も、両国関係が、良好なものであることを願い、そうであるように、最善の努力をつづけてまいります」などと、いっておけばいいでしょう。

4.戻ってきたら、すぐトランプさんに電話しよう

以前も書きました。もしあなたと奥さんの関係が良好であれば、あなたが仕事で他の女性とあっても問題にならないでしょう。しかし、他の女性との関係が、「奥さん以上」になれば、人生でいろいろ大問題が起こってきます。

日米は、「軍事同盟国」なので、いってみれば夫婦のようなものです。日米関係が強固であればとりあえず中国は尖閣に侵攻できません

ところが、「やっぱ中国の方がいいわ」という総理もいるのですね。たとえば田中角栄さん、鳩山由紀夫さん。田中角栄さんについては、「生まれてなかった」という読者さんも多いでしょう。しかし、鳩山さんについては、記憶に新しいですね。

安倍総理が、

アメリカ >>> 中国

であることを、一時も忘れませんように。

image by: 首相官邸

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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