韓国を徴用工問題だけで見るな。日本が見えない「大きな物語」

 

株価の動向

NY株は、10月3日に26,651ドルと過去最高値を付けて、10月26日に24,688ドルまで下がり、11月8日26,277ドルまで戻したが、11月9日25,989ドルと下げた。中間選挙を終えて、不安定要因がなくなったことで上げたが、FRBが12月利上げを決めたことで金利上昇を意識されて下げている。

しかし、適温相場の継続なら、ウォール街は強気継続のようだ。バブル終盤、株価が一番上がることが過去の歴史から明らかであり、まだ上がると見ているようである。それと11月買い4月売りというアノマリーもあり、それも強気の根拠の様だ。

このため、押し目買いでFANG株も再度上昇している。ウォール街は大暴落まで強気を継続するようである。ということでNYダウ株は10月3日の26,651ドルを上抜けする可能性が出てきた。FRBが利上げして、金利上昇で3.26%になるまで適温相場と見なすのであろうか。

一方、日経平均も10月2日に24,448円と6年ぶりの高値を付けたが、10月26日に20,971円と3,000円以上も下落したが、11月8日に22,583円まで戻って来た。日本には、FANG株のような優良銘柄がないので、米国とは違う動きになる。このため、10月2日の24,448円上抜けはないと見ている。

しかし、11月29日に行われる米中首脳会談で、予想とは違い米中での通商問題で劇的な合意が来たら、これは25,000円以上になってもおかしくない。日本企業の売り上げに占める中国企業の割合が大きくなっているからだ。

現時点で、決算発表をみると、実績は増収増益なのに、決算見通しでは、中国との貿易での減額修正が多く、日本企業の中国とのビジネス規模が大きくなっていることがわかる。中国と米国の貿易戦争は、その意味で日本企業にも大きな重しになっている。このため、上海株が下落すると、日経平均株価も下がる

まあ、米中での基本合意は難しいので、11月29日の首脳会談では、交渉開始するレベルの合意になると思う。それでも、株価は上昇することになる。 米FRBの利上げが12月にあり、金利差が広がり、114円以上の円安になると、そこでも株高になる。ということで、11月末から12月には23,000円に乗せる場面もあるかもしれない。米FRBが利上げを継続すると円安になり、日本は円安での悪性インフレになる可能性が出てくる。しかし、来年FRBが利上げを止めると円高株安になる。という意味では、11月買い4月売りというアノマリーは本当かもしれない。

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