ママさんから「折角なので歌って!」と促され「中国語の歌ってあります?」と、質問してみたのですが「ある」との事で一曲歌うと、場の空気が一気に変わりました。
歌っている最中に横で太鼓持ち風の男性がママさんに「彼は中国人?」「日本人なの?で、歌詞の中国語って正しいの?」と矢継ぎ早に質問。ママさんは中国語の歌を歌う突然の客に大喜び。歌い終わると中国語で会話が開始されました。
太鼓持ち男性は「先輩!中国語が何で話せるんですか?中国人ですか?」と質問攻め。「中国に住んでるのでー」と軽く会話して、次にママさんにお店や上野の中国人スナック事情を聞いてみました。
ママさんの話によると、路上で客引きをしているお店はスナックやマッサージ店が多く、大半は一見客を狙ったボッタクリ系統とのこと。もちろん今回お邪魔したような真面目に商売している店舗もあるようですが、知り合いの紹介でないと入るのに少々勇気がいります。
また上野界隈だけで200店舗近くも中国人経営のスナックがあり、カナリ熾烈な競争が繰り広げられているようです。そのため24時までは数人のスタッフで商売をして、深夜帯は今回見かけたフラリーマンをターゲットにママさん一人が、1万円ポッキリで朝まで相手をして小銭を稼いでいるようでした。
たまに中国語を話す客も来るそうですが、基本的には中国語が話せない人が多いそうで、そのため私が中国語を話すことが嬉しかったようで、ママさんのリクエストに応えてもう一曲、中国語の歌を歌うとママさんも少しだけデュエット。
歌い終わると一人で来ていたサラリーマンが「ママさん、俺の時はデュエットしてくれなかった!」とボヤキ、ジャケットを羽織って帰る素振りをし、大の大人がママさんの気を引こうと躍起になっていました。
促されてカラオケを歌った私もイケなかったのです。ちょうど1時間を迎えた所で席を立ったのですが、料金は8,000円なり。一つ私に分からなかったのは、中国人スナックに通う彼らフラリーマンの心理です。中国人が好きであれば少し位は中国語を覚えようとするでしょうが、殆どの客は中国語を話せない。駐在経験や中国に関わる仕事をしているのか?というと、ママさん曰くそうでもない。
もしかすると単純に朝までだらだらと時間を楽しく潰せて、自分の相手をしてくれる中国人ママさん目当てなのかも知れません。そして日本人の店だと料金設定が、そこまで安くない、店内のお客の数もいい具合に少なくて気兼ねなく歌って楽しめる。
この部分は私の推測なので正しいか分かりませんが、いずれにせよ
それにしても平日朝の4時や5時までスナックにいてお酒やカラオケを楽しんで、翌日の仕事はパフォーマンスよくこなせるのでしょうか? 平日が休日の会社で、休み前日に朝までコースを楽しんでいると祈りたいところ。聞くと3年前から毎月2回ほど朝までコースを楽しみ、カラオケを歌いまくっているのだとか。
ふらりふらりとたまの息抜きも大切ですが、家族サービスとビジネスもバッチリ決めて、中国語や中国の歌の一つでも覚えて、中国人ママさんの心を掴んで会話を楽しんで欲しいところです。