「SUIT SELECT/スーツセレクト」の論理的で構築的なシルエット
【最も早くオシャレになる方法】現役メンズバイヤーが伝える洋服の着こなし&コーディネート診断(2014年12月28日号)
佐藤可士和氏がプロデュースする【SUIT SELECT/スーツセレクト】。
佐藤可士和らしいソリッドなデザインの通販サイトやロゴももちろん魅力ですが、デザインと同じく非常にソリッドで無駄のない驚異的に綺麗なシルエットが何よりも魅力です。
「BlackLine」と「SiverLine」という主に2つのラインに分けたアイテム展開を行っていますが、シルエットの美しさを十分に楽しめるのは「BlackLine」。
・・・いや、本当に近場にショップがある方は是非足を運んで試着してみてください。別に買わなくてもいいです。
着た瞬間に・・・
「えっ!?」
って思いますよ。
こんなに綺麗なシルエットでいいの!?この値段で大丈夫なの!?と思えるくらい。
特に腰回りの形は秀逸です。
腰のくびれのことを「シェイプ」と呼びます。お手持ちのテーラードジャケットを確認してもらえれば分かりますが、多くのテーラードは腰回りに細く仕上げたシェイプ部分があります(フラットなものもありますので一概には言えませんが)。
このシェイプ位置は腰のラインを決定づけるもの。
シェイプ位置が高ければ腰の位置が高く見えて、足長に感じますし、シェイプ位置が低ければ腰の位置が低く見えて、短足に感じます。
でもだからといってシェイプ位置を高くすれば良いというものでもありません。不用意に位置を高くすれば、当然不自然な形になりますし、そのバランスはなかなか難しいものです。
【SUIT SELECT/スーツセレクト】のBlackLineスーツは、胸回りにボリュームをつけながら、シェイプ位置を高くすることで、自然な見え方で足を長く表現してくれます。またサイドのポケットも斜めにつけており(スラントポケット)、シェイプをディティールでも強調しています。
さらにさらにすごいことに、アームホールは細めにしていながらも、実は袖口は若干フレアしています(広がっているの意味)。袖口を広げ、アームホールを細くすることで、ウエスト部分に空間ができます。
・・・うーん、文章で説明しにくいな。
鏡の前に立ってみてください。普通、ひじと体の間に隙間ができますよね?要するにこの「隙間」を強調した作りなのです。アームが細ければ当然この「隙間」が広くなります。しかしあまりにも細くしすぎればまたバランスは崩れます。そこで「やや細く」仕上げ、逆の発想で袖口を広げてしまうんです。すると袖が曲線を描き、体との「隙間」をくっきりと綺麗に見せてくれるわけです。
わかりますかね?
このウエストシェイプの演出のおかげでメチャ綺麗な体型に見せてくれます。
「完成されたシルエット」なんて言葉、巷の通販サイトでよく見かけますが、本当に「完成されたシルエット」とはこういった様に論理的で構築的なものです。
このほかも細部に渡って実に様々な工夫が仕掛けられています。
基本の形が「BlackLine」と「SiverLineの」2パターンのみ、と少し寂しいラインナップではあるのですが、それも納得。こんな面倒くさい構築的な設計、何個も作れないですからね(笑)。
気合を入れて10万円クラスのスーツを購入するのも良いですし、5,6万円のデザイナーズスーツを購入するのももちろん良いです。デザイナーズスーツはやはりデザイナーズスーツなりの魅力がありますから。
しかしお金に余裕の無い方、特にお若い方はこの【SUIT SELECT/スーツセレクト】でも十二分に満足できると思います。
特に「成人式なので~」と問い合わせ頂いた方々は、是非この【SUIT SELECT/スーツセレクト】をみてください。
【最も早くオシャレになる方法】現役メンズバイヤーが伝える洋服の着こなし&コーディネート診断(2014年12月28日号)
著者/KnowerMag MB
現役メンズファッションバイヤーであり、月間60万PV以上を誇る人気サイトKnowerMag運営者であるMBが伝える洋服の着こなし方。従来型の感覚的ではない、論理的、構築的な内容。誰もが理解できる洋服のセオリーを伝えます。またコーディネートのお悩み、疑問質問などにも回答。Q&A形式にてメルマガ内にて回答します。全ての質問に答えられる訳ではありませんので予めご了承下さい。
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