さて、定額部分を支給されていた人が65歳になると今度は国民年金(老齢基礎年金)へと変化するわけですが、この時に受給者の人にとっては驚くべき事が起こります。新たに支給額が変わりました~っていう通知(支給額変更通知書)が来たと思ったら年金がごっそり減ってる!という事態が。でも損してるわけじゃなくて内訳が変わるだけ。どういう事なのかその中身を見ていきましょう。
1.昭和29年3月27日生まれの女性(今は64歳)
● 何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法!(参考記事)
高校卒業した月の翌月である昭和47年4月から昭和51年8月までの53ヶ月は厚生年金に加入した。この間の給与の総額の平均(平均標準報酬月額)を18万円とします。
※注意
20歳になるのは昭和49年3月。ここから将来の国民年金(老齢基礎年金)の計算に含む。
昭和51(1976)年9月に公務員の夫と婚姻し、平成6(1994)年3月までの211ヶ月は専業主婦となる。
なお、昭和61年3月までの115ヶ月間は公務員の扶養配偶者となっていた場合は国民年金には強制加入ではなくて任意加入だった。任意加入しなかったので、この115ヶ月間はカラ期間となって老齢の年金を貰うための資格期間10年(平成29年7月31日までは25年必要だった)に組み込むだけ。
昭和61年4月から基礎年金制度ができて、平成6年3月までの96ヶ月は国民年金第三号被保険者として、国民年金保険料は納めなくても納めたものとみなされる事になった。
平成6年4月に夫が退職してしまい、この月から妻自身も自ら国民年金保険料を納める必要が発生した。しかし、平成6年4月から平成16年7月までの124ヶ月は国民年金保険料全額免除を利用(老齢基礎年金の3分の1に反映)。平成16年8月から60歳前月の平成26年2月までの115ヶ月は再度厚生年金に加入。この間の給与と賞与の総額を平均した額(平均標準報酬額)は35万円とします。
さて、この女性の生年月日であれば60歳(平成26年3月26日に受給権発生して、翌月分から年金発生)から厚生年金が貰える人(条件は厚生年金期間が1年以上あって、本来の年金受給資格期間25年以上を満たした人)。
- 60歳からの特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)→18万円÷1,000×7.125×53ヶ月+35万円÷1,000×5.481×115ヶ月=67,973円+220,610円=288,583円(月額24,048円)