現役アナウンサーがコッソリ伝授。職場で使える自己紹介の方程式

 

話が長くなってきたので、ここで設問の答えだけは済ませておきますね。中心になる話題のテーマを、聞き手に関係がある話にすること。話の締めは、その話題を引き継いで、アピールすること、です。

この設問におけるあなたと聞き手の関係は、今までほとんど接点がなかった部署の人たちと、3年目の社員です。接点がなかったからといって、関係ある話が見つけられないわけではありませんよ。

例えば、この3年の間で、この部署についてこういうイメージを持っていた、こういう噂を耳にした、同じ現場で一緒だった時の経験、この人は知っていた、あるいは、今日この職場に来てみて、デスクの様子や、張り紙等の文言などでこう感じた…など、聞き手に関する情報を獲得しようとする気持ちさえあれば、いくらでも話は拾えるものなのですよね。

今回の例題では、いままでのイメージもなーんにも思い浮かばなかったとして、今、この現場で得た感想だけで、自己紹介を作ってみましょう。

例えば、話の枠組み=空フォルダは、

  • 職場の印象が、豪快で男らしい
  • 自分の性格は几帳面なので、むしろこの職場で活きる!

こんな感じとか?でしょうか。この枠に、言葉を流し込んでいくなら、自分はいままで3年間、どこどこの部署にいて、今日初めてこちらに足を踏み入れたんですが、いや、びっくりしましたよ。例えば張り紙の言葉が、実に豪快?といいましょうか…などなど。

こういう時に印象をほめ過ぎると、おべっかに聞こえてしまいますので、相手の短所とも長所ともなり得るポイントを上手に突くのも、初めて来る人の特権だと思います。

そして、アピールポイント。実は私は非常に几帳面な性格でありまして、例えば、〇〇しちゃうぐらいなんです!!今日こちらに初めて伺って、私が貢献できることは、かなりたくさんあるように感じました…とかね。

自分のアピールポイントを効果的に印象づけるには、「どのぐらい、そうなんだ」という具体例を付けると、手短に、聞き手を納得させることができます。

こうして、話の中心と締めのアピールを絡めることができましたね。よって、今回の設問の解答例としては、

  • 名前とその解説(10秒)
  • 初めて訪れたこの職場の印象が意外に、豪快で男らしい(35秒)
  • 自分の性格は几帳面なので、むしろこの職場で活かせる!(15秒)

こんな感じでいかがでしょう?

image by: Twinsterphoto, shutterstock.com

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アナウンサー歴30年、極限の環境で話し続ける著者が、実体験から会得した「話し方のコツ」を理論化。人前で話す必要がある人の「もっと〇〇したい」に、お答えしています。一般的な「話し方本」には無い情報満載。

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