そんな中、文大統領がアメリカに行きトランプと会った。夫婦同伴の会談は「2分」で終わったという報道もあるけれど、時間はそれほど問題ではないだろう。トランプがはじめて「スモールディール」つまり段階的な制裁解除について一言の言及があったことが重要だ。トランプの口から「スモールディール」という単語が出るのはこれがはじめてだ。ボルトンとポンペイオの二人が反対しているだけに、スモールディールが米のメインのフレームになるかどうかはわからない。しかしトランプの頭の中には「スモールディール」という観念がやっぱりあったんだということが知れただけでも、この発言は重要といえる。
北も一時、「もう一つの新しい道」の模索に入るという警告性の報道があったものの、新しい道に関する言及は今回の金委員長の施政演説にはなかった。もう一つの新しい道とは、核を作りロケットをぶっ飛ばすということ。世界が憂慮していた発言であったけれど、北もそこまでぶっちゃけてはいなかったようだ。
これからの流れとしては、韓国から北のほうに特使などを送ったりして南北会談が開かれることになるだろうし、米は米で、その内部で「スモールディール」へのフレーム作りが始動することになるのか。米がスモールディール路線へと転換することになるのかが、最大の関心事だ(筆者としては)。
今年2019年末まで待つと金委員長は釘を刺した。今年もまた北、米、韓およびそれを取り囲む中、日、ロシアの動きに目の離せない年となりそうだ。
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