金正恩の「警告」と、トランプが初めて口にしたスモールディール

 

そんな中、文大統領がアメリカに行きトランプと会った。夫婦同伴の会談は「2分」で終わったという報道もあるけれど、時間はそれほど問題ではないだろう。トランプがはじめてスモールディールつまり段階的な制裁解除について一言の言及があったことが重要だ。トランプの口から「スモールディール」という単語が出るのはこれがはじめてだ。ボルトンとポンペイオの二人が反対しているだけに、スモールディールが米のメインのフレームになるかどうかはわからない。しかしトランプの頭の中には「スモールディール」という観念がやっぱりあったんだということが知れただけでも、この発言は重要といえる。

北も一時、「もう一つの新しい道」の模索に入るという警告性の報道があったものの、新しい道に関する言及は今回の金委員長の施政演説にはなかった。もう一つの新しい道とは、核を作りロケットをぶっ飛ばすということ。世界が憂慮していた発言であったけれど、北もそこまでぶっちゃけてはいなかったようだ。

これからの流れとしては、韓国から北のほうに特使などを送ったりして南北会談が開かれることになるだろうし、米は米で、その内部で「スモールディールへのフレーム作りが始動することになるのか。米がスモールディール路線へと転換することになるのかが、最大の関心事だ(筆者としては)。

今年2019年末まで待つと金委員長は釘を刺した。今年もまた北、米、韓およびそれを取り囲む中、日、ロシアの動きに目の離せない年となりそうだ。

image by: Instagram(realdonaldtrump)

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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