メルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』の元に、「減量の中盤から後半にやるべきこと」を教えてほしいと質問が届きました。桑原弘樹塾長は、コンテスト前提での減量ならば「中盤期以降はとにかく筋肉を意識」とキッパリ。その理由とともに、筋肉を意識したトレーニング方法やサプリメントの摂り方をアドバイス。さらに停滞期のカンフル剤的にとっておきの裏技を教えてくれました。
減量の中盤から後半にかけてやるべきこと
Q.減量の中盤から後半に何をやればいいのでしょうか。何度か停滞期もあり、これから効率が落ちていくように感じています。まだ有酸素運動はやっていません。(39歳、男性)
桑原塾長からの回答
コンテスト前提での減量だと解釈したうえで回答しますね。
まず、中盤以降はとにかく筋肉を意識する事です。なぜならば、この辺りから一気に筋肉が減っていってしまうからです。一方で、体重や体脂肪率への意識がどんどんと高まっていきますから、どうしてもそちらの数字が気になり優先してしまいます。
ただでさえ筋肉は分解に向かいやすい環境にあるにもかかわらず、筋肉への意識はどんどんと下がってしまうタイミングなのです。
レップ数が落ちても重量は意地になって落とさないようにしましょう。そして、速筋への意識を高めていきます。遅筋がギブアップしてからの速筋です。減量期には遅筋で終わってしまうケースが増えますから、そこから歯を食いしばってプラス1~2レップを頑張ってください。
また、一旦、重量へのこだわりを失うと、あとは歯止めがきかずに落ちていってしまいます。重量へのこだわりを捨ててのハイレップと、重量へのこだわりは持ちつつのハイレップは意味合いが異なります。
サプリメント的には、トレーニング中にはBCAAとCCDを合わせ飲むといいです。CCDのような糖質を嫌がる傾向が生まれてきますが、トレーニングに絡めての糖質はしっかりと補充しないと筋肉はひたすら分解へと向かってしまうのです。
減量中は糖質の扱いが難しいのですが、トレーニングに絡めての糖質補充はむしろ積極的にするべきです。もし減らすのであればまずは夜で、そこから少しずつ朝に向かって減らすタイミングが登っていく感じです。いずれにしてもトレーニング絡みは糖質最優先です。
次に、有酸素のやり方ですが、ぎりぎりまで温存しておくというのは正解だと思います。有酸素運動が脂肪の燃焼に効果的なのは間違いありませんから、最後の切り札として残しておきたいのです。そのうえで、有酸素運動のデメリットをしっかりと理解したうえで、取り入れていくようにしてください。
まず、最大のデメリットは筋肉が分解に向かいやすくなるということです。従って、有酸素の最中にも血中のBCAA濃度は高めておくといいでしょう。
次のデメリットは、疲労感が強くなることです。これは筋トレの疲労感とは異なり、なかなか抜けてくれません。主に活性酸素のよる疲労感といってもいいかもしれません。
この対応策としては、ひとつは長時間の有酸素としないことです。20分程度の有酸素を、少し強度をあげて行うようにします。トレッドミルであれば傾斜を3.0くらいにして、時速で6.0~6.5kmが目安でしょうか。
また有酸素は分割してもいいという嬉しい特長がありますので、40分する場合には例えば朝に20分して、夕方のトレ後に20分などでも構いません。
対応策の2つ目は、抗酸化への意識を高めてください。食事で言えば、緑黄色野菜を積極的に食べるようにします。サプリメント的には、ビタミンACE、αリポ酸、アスタキサンチン、還元型COQ10といったところです。抗酸化のサプリメントは日常的には優先順位が低くなりますが、有酸素を取り入れたと同時にグッとひきあげておくといいでしょう。
どうしても代謝が停滞してしまった時の、ちょっとした裏技をひとつご紹介しておきます。準備するものは、「エキストラバーナー」「ホットコーヒー(ブラック)」「冷水」です。
まず湯船に熱めのお湯を張ります。季節にもよりますが、41℃くらいでしょうか。次に体重計で体重を計ります。次にエキストラバーナーを6粒飲みます。そして、湯船に浸かりながらホットコーヒーを飲みます。どんどんと汗をかいて、しんどくなったら湯船から出てシャワーを浴びたり体を洗います。
落ち着いたら再び湯船に浸かってホットコーヒーを飲みます。これを繰り返して、ホットコーヒーが無くなったらシャワーを浴びてお風呂から上がります。そして体重を計るのです。
恐らく発汗した分だけ体重が減っているはずです。サウナと同じような効果ですので、別に脂肪が燃えたわけではありません。あくまでも体内から水分が抜けただけです。最後に減った体重以上のお水を飲むようにします。例えば、500g減っていたら、500CC以上のお水を飲みます。そして、寝床について眠りにつくのです。
次の日の朝に、いつもと少し違うパリッとした感じがわかれば成功です。きっと代謝があがって、停滞期を脱するきっかけになってくれるはずです。
これはあくまでも停滞期へのカンフル剤なので、年中行うものではありません。また入浴中に気分が悪くなりそうな場合は、すぐに中止をしてください。ちょっと荒っぽい裏技でもあります。
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