今、韓国と日本の対立が連日のように日本のマスメディアでも報じられています。韓国の日本に対する態度や徴用工問題などで、韓国の太平洋戦争に対する認識が改めてクローズアップされています。
韓国が中国の子分としてあり続けるためには、こうして日本を非難し続けなければならないのです。そして、その態度を貫く限り、韓国にも日本をはじめとする周辺諸国にも、何一ついいことはありません。むしろ、自国民を苦しめる結果になるだけです。
一方で台湾にはそんなしがらみはありません。日本が、日本統治時代に残していった価値あるものは修繕し、保存して、台湾の歴史の一部として語り継いでいきます。台湾には、こうした日本時代の建物を改修した観光スポットが他にもたくさんあります。日本の皆さんもぜひ夏休みにでも訪れてみて下さい。きっと、楽しみながら日台の歴史への理解を深めることができるでしょう。
台湾の歴史教科書に、日本統治時代についての記述が登場したのは、李登輝元総統の時代からです。中学2年生の教科書に、初めて日本統治時代に建設されたインフラについての記述が登場しました。
それがきっかけで、徐々に日本時代に建設された建物や道路、駅舎などが注目されるようになりました。その後、「哈日族(日本大好き族)」と言われる若者が登場し、彼らによってさらに注目され、今も第二外国語として日本語を選択する高校生は多くいます。
台湾人の親日とは対照的に韓国人は反日です。かつての台湾では、蒋介石親子によって学校で「反日教育」をすることは国策とされていました。また戦前、ことに1930年代には、台湾人は「難治の民」、朝鮮人は「順民」と言われていました。例えば、朝鮮農民は警察と協力して「反日ゲリラ」を追い、山狩りまでしたこともありました。かつてはこのように、朝鮮人と日本人はうまくやっていたのです。
ところが今は逆転しています。台湾は、日本時代に建設された台湾総督府を今でも総督府として使っているのに対し、朝鮮総督府は金泳三時代に爆破されました。この違いは、歴史観の違いです。台湾は多言語、多文化、多文明の社会ですから、考え方が異なる人々と日々闘っていては共生はできません。
まったく対照的な考え方も「反面教師」として認知しないと生きていけないのです。こうして文明衝突や文明摩擦を繰り返して、もまれながら共生してきた台湾人だからこそ、日本統治時代もすんなり受け入れることができるのでしょう。そして、過去の歴史遺産を修復して観光事業に利用できるのでしょう。
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※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2019年7月10日号の一部抜粋です。