まず、年金は偶数月に前2ヶ月分を支払うというのが支払いサイクルです。年金の種類ごとに年間の年金支払い回数6回で割る必要があります。だから老齢厚生年金は
- 報酬比例部分126,968円+差額加算84,575円=211,543円を6回で割ると、35,257.16666666…円となります。
※参考
報酬比例部分と差額加算は同じ老齢厚生年金だから両者足して6で割って端数処理。
この1円未満の端数は四捨五入?いやいや、切り捨てます。振り込み時の年金は1円未満端数切捨て。同じように
- 老齢基礎年金385,174円÷6回=64,195.66666666…円≒64,195円
- 振替加算80,820円÷6回=13,470円(割り切れた^^;)
なので、偶数月に支払われる年金額は老齢厚生年金35,257円+老齢基礎年金64,195円+振替加算13,470円=112,922円となります。
で、ここで問題が出ます。
112,922円を6回支払うと、677,532円となって本来の年金総額677,537円より5円少なくなりますよね。なぜかというと支払いのたびに1円未満切り捨ててきたから。でもこの切り捨ててきた端数は2月15日支払期に合算して支払われる。
老齢厚生年金なら0.166666666…円を、小数点以下第9位を切り上げて0.16666667円×6回=1.000000002円。老齢基礎年金なら0.666666666…円の小数点以下第9位を切り上げて0.666666667円×6回=4.00000002円。
2月支払期に1.000000002円+4.00000002円=5円が加算される。つまり、2月15日支払いは112,922円+5円=112,927円となる。何ヵ月か前の記事でも書きましたが、2月の振り込み年金額がいつもと違うのはそのため。
まあ…記事ではいつも端数はわざわざ説明入れませんが、ちゃんとやるとこういうふうに年金ごとにやらないといけません。
※追記
2月支払い期に年金が全額停止とか、何らかの理由で支払われない場合は今まで切り捨ててきた端数は合算されない。その後の支払い期が来たとしても合算されないから完全に切り捨てとなる。
あと平成27年10月の被用者年金一元化前は、年金額は100円未満四捨五入していた。各年金支払いの場合は完全に1円未満の端数は切り捨てて、2月期にまとめて支払うやり方ではなかった。
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