反対に、周りから答えを与えられる、または、他者に対して、とても良い解決策となる答えを一方的に与えたとしても、そこには、達成感などといった気持ちを得ることは難しいのかもしれません。子どもたちの成長を促すという観点からも、この考え方は大切になるのではないでしょうか。
とは言っても、自分自身が見つけた答えと周りから与えられた答え、もしくは、自分が与える答えと、他者自身が見つけ出す答えの内容が同じであれば、「どちらでもいいじゃないか、そのほうが早く答えを出すことができるのだから」と考えてしまうかもしれませんね。
このような考え方は、早く明確な成果を出すという視点で見ると、適切な選択肢のひとつであるとも言えるでしょう。
しかし、自分や他者が成長し続ける、進化し続けるという観点から見ると、自分自身が、周りからすぐに答えを与えてもらう、また、他者に対して、すぐに答えを与えてしまうということが、適切な選択肢なのかということを、考えることも大切ではないでしょうか。
◆参考文献:『「できる人」で終わる人、「伸ばす人」に変わる人』吉田典生 著/日本実業出版社
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