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好感度UP狙う?愛用の首相や小泉大臣「マイボトル」国会提案へ

日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2019年ヒット商品ベスト30」の28位に、容量120mLの小さな水筒「ポケトル」がランクインしたことを日経XTRENDが伝えた。また、東洋経済オンラインによると、今年は当初見込んでいた20倍の累計100万本の出荷が確定しているという。

ロフトや東急ハンズをはじめ、近所の雑貨屋に一歩足を踏み入れると、さまざまなサイズやカラーの水筒がズラリと並んでおり、「ポケトル」に限らず水筒を持ち歩く人が増えていることを伺わせる。

マイボイスコム株式会社が実施した「水筒に関するアンケート調査」の結果を見てみると、水筒の利用者は5割強で、水筒を利用する理由は「節約のため」が最も多い52.7%となっている。今年の消費増税の影響もあるのだろう。

また一方で、SDGsやエシカル、サステナブルといったワードを見聞きするようになり、環境への配慮やエコ行動が習慣化したことも要因のひとつになっているのかもしれない。「習慣になっている」18.2%、「ゴミの減量など環境への配慮」16.7%を合わせると34.9%となっている。

「節約」とは無縁でも、流行前から水筒利用していた安倍首相

流行に先駆けてマイボトルを愛用していた政治家がいる。安倍晋三首相だ。2013年の国会審議中に常用していたことで話題になり、安倍首相が昭恵夫人から借りていた水筒には、「アベノボトル」という愛称まで付けられた。

しかしその目的は、もちろん「節約」のためなどではない。「中には、人肌プラスのぬるま湯を入れてます」と、当時“お答えを控える”ことなく2013年2月19日に首相官邸のFacebookで自ら説明している。潰瘍性大腸炎で内閣総理大臣を辞任した経験があるため、健康を意識してのものだろう。

国会にホットな議論を投げかけた小泉大臣

あれから6年、マイボトルが世の中のトレンドとなった2019年12月、今度はSDGsの推進を担う小泉進次郎環境相が衆院環境委員会にマイボトル入りのコーヒーを持参して「怒られた」と告白したことを東京新聞産経新聞時事通信などが伝えた。

時事通信によると、現在は委員会室などへのマイボトルの持ち込みに関する明確な規定がなく、各委理事会の許可を取るのが慣例。許可を得て、安倍晋三首相が健康上の理由でさゆ入りマイボトルを利用したり、重度障害を抱えるれいわ新選組の木村英子氏がペットボトルを持参したりしているが、小泉環境相はルールを知らず、許可を得ていなかったという。

だが、先に紹介した「水筒に関するアンケート調査」による水筒の利用理由に「ゴミの減量など環境への配慮」を挙げている人も一定数いるように、ゴミを出さず、環境負荷が少ないとされるマイボトルの利用は推奨されるべきであろう。

自民、国会にマイボトル持ち込み提案へ

小泉環境相の「怒られた」発言を受けて、識者らから「見直す余地があるのではないか」との声が上がったようだ。また東京新聞によると、閣僚になる前、中堅、若手議員らと国会改革に取り組んだ小泉環境相は、マイボトルを推奨する環境相の立場から「何を飲むか、自分で判断する成熟した国会をつくりたい」と呼び掛けたという。

時事通信は、自民党が9日の参院議院運営委員会理事会で、各委員会室への飲料入りボトルの持ち込みを自由にすることを提案したことを報じた。ルールを設けて来年の通常国会中にも実現したい考えだという。

時代に逆行した実態が明らかになった日本国会。マイボトル愛用者の安倍首相や小泉大臣が率先して環境・エコに配慮した行動を推し進めていってほしい。

source:PR TIMES

image by:首相官邸

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