新型肺炎の死者17人に。武漢は「封鎖」、上海でマスク不足が深刻

2020.01.23
by MAG2NEWS編集部 NK
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中国国家衛生健康委員会は22日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が440人になったと明らかにしたと産経新聞などが報じた。23日午後12時現在、中国側の情報では585人の感染が確認されている。また、武漢市のある湖北省当局は22日夜、新型肺炎による死者数が17人になったと発表した。死者はいずれも武漢市のある湖北省にいたとしている。

世界保健機関(WHO)は23日に緊急会合を開き、新型肺炎が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に相当するかどうかを再検討するとしている。

事実上「封鎖」された武漢市

また、朝日新聞によると、武漢市は23日未明、市外に向かうための鉄道駅や空港を一時的に閉鎖すると発表したと中国中央テレビなどが報じた。特殊な事情がないかぎり、市民は武漢から離れてはいけないと呼びかけている。鉄道や空港の他にも、市内全域の公共バスや長距離バス、地下鉄、フェリーも一時的に運行を停止するとのこと。事実上の移動制限に乗り出した形となっている。


中国・上海の現状

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上海市内のスーパーでは簡易的なマスクがわずかに売れ残っているのみ。 image by:ジンダオ

中国国内のスーパーからは、続々とマスクが消え始めているという。武漢からそう遠くない上海での現状を伝えてくれたのは、人気の無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の発行者で日本人著者のジンダオさん。ジンダオさんは、自身のブログ記事「新型ウイルス発症元と言われる湖北省武漢の基本情報と上海の現状のご紹介」で、武漢についての紹介から現在の中国国内の様子をリアルに伝えている。

深刻なマスク不足

ジンダオさんによると、春節直前の23日、上海市内のスーパーと市場は買い溜めをする客で溢れているという。街を歩く人々のマスク着用率は先週に比べて高くなっているが、50歳以上の年配者はマスクの着用率が低くく感じるとのこと。

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23日の上海市内の生鮮市場の様子。 image by: ジンダオ

実際、上の写真を見てわかるように、年配者でマスクを着用していない人が多いことがわかる。年配者ほど危機感が薄いのかもしれない。

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スーパーのマスク売り場。中生地を入れて使用するものだけが売れ残っている。 image by:ジンダオ

スーパーではマスクが少しだけ販売されているが、使い捨てではなく、中にガーゼなどの中生地を入れて使用するタイプのものが残っているだけとのこと。肝心の中生地は在庫がないそうだ。また、中国国内ではインターネットでマスクを注文しても、春節前ということで発送予定は2月2日以降になるという。注文が激増していることも想定されるため、商品到着が遅延する恐れもあるそうだ。

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