このエピソードは、インプットとアウトプットの重要性以外に、ビジネスにも通じる大切なことを教えてくれるように思います。
この女の子は、学年1位という成績になりましたが、この成績になることを目的にはしていなかったと言えます。女の子が意識していたかどうかは分かりませんが、「自分の知識をお母さんに教えることで、お母さんが近所のお母さんとお話しをする時に、お母さんが恥ずかしい思いをしなくてもいいようにしたい」という目的を持っていたように思います。
その目的に向けて、「自分の知識をお母さんに教える」という価値の提供が先にあって、あくまでもその結果として、学年1位という成績にもつながったと言えるのではないでしょうか。
ビジネス上で言えば、お客様にとっての価値を提供することで、お客様のお役に立つことが先にあって、その結果として、利益などを得ることができることを、このエピソードからあらためて学ぶことができると思います。
インプットとアウトプットに戻りますが、子どもたちに限らず、自立・自律型の人財として成長していくためには、インプットとアウトプットの両輪が必要だと言えます。学ぶこと、経験することなどを通じて、インプットした知識などを、自分の中でよく考えて理解することで、その知識を活かして価値を生み出し、提供していくことが大切です。
「インプット-アウトプット-インプット…」というサイクルを回すことによって、自分自身を成長させることができますし、自立・自律型の人財としても成長していくこともできるではないでしょうか。
◆参考文献『お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!』中村文昭 著/サンマーク出版
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