怪我人が発生しているチーム
シンプルに怪我人が多数発生しているチームにとっても中断期間はプラスである。J1のクラブで怪我人が続出しているのは名古屋と仙台である。前者はFWジョーやDF太田宏やMF長谷川アーリアジャスールを欠いており、後者はMFクエンカやFW長沢駿やFWアレクサンドレ・ゲデスを欠いている。FWジョーやFW長沢駿やFWアレクサンドレ・ゲデスについては再開初戦に間に合う可能性もある。MF長谷川アーリアジャスールやMFクエンカは長期離脱中なので難しいが「欠場せざる得ない試合数が減る」というのは確実である。
再開後のJリーグはとんでもない過密日程になることが予想されるが「選手層の厚いチーム」や「保有している選手の数が多いチーム」も(相対的には)プラスである。J1のクラブの中で選手層が厚いチームというと横浜FM・川崎F・鹿島・C大阪・柏あたりである。逆に選手層があまり厚くないチームは厳しい。神戸の選手層は決して薄くはないがMFイニエスタ、MF山口蛍、DF西大伍、DF酒井高、FW古橋など替えの利かない選手がたくさんいる。ACLがあることも加味すると神戸にとってはあまりいい話ではないだろう。
日程的な話をすると2020年の東京五輪の影響で序盤戦はホーム開催の試合が多かったFC東京は難しいことになる可能性がある。昨シーズンもラグビーW杯の影響で序盤はホーム戦が多かった。その有利さを生かして序盤から突っ走ったが夏場は同じようにアウェイ戦が続いていく。貯金がない状態でアウェイの連戦が続くようだと厳しい。6節まではホーム戦が3つ、アウェイ戦が3つなので同数になるが7節からの6試合のうち、5試合がホーム戦になる。再々延期になるようだとホーム戦が続く時期が消えることになる。
逆に札幌にとっては2節から6節が延期になったはプラスである。札幌のみならず、北国のチームは序盤戦はホーム戦が少なくなるのが普通である。今シーズンの札幌も開幕からの5試合のうち、ホーム戦は1試合のみ。アウェイ戦が多くなるとスタートダッシュはかけにくくなるがディス・アドバンテージがなくなる。「1試合の重みは変わらない」とは言っても序盤の1試合と中盤の1試合と終盤戦の1試合の重みが等しく同じ「1/34」とは言えない。ちなみに予定通りだと札幌は開幕からの10試合のうち、ホーム戦は3試合のみだった。
image by: shutterstock