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東大タレントも母になって驚いた、子育てにまつわる17の不思議

2019年の出生数は過去最少の86万5,234人で、出生率1.36であったと厚生労働省が発表しました。出生率は2006年から上昇傾向が続いていましたが、16年から4年連続での低下となりました。少子化は深刻な状況にあるようです。そんな中、今年出産をし、一児の母となったのが、メルマガ『木村美紀が明かす家庭教育の秘策』の著者で東大タレントの木村美紀さん。赤ちゃんが生まれ、母になった木村さんは、子育てをしていく中でさまざまな発見があったと言います。

子育ては不思議がいっぱい。自分の成長にもつながる。

今回のメルマガでは、我が子は生後0か月で、どんなことをしていたか?赤ちゃんの不思議な行動や驚きの力とは?!」をテーマにお送りしたいと思います。

(1)生後すぐ舌をペロペロ何度も出す

出産当日、オギャーと元気よく産声をあげながらこの世に誕生した、生後すぐの赤ちゃんは、舌をペロペロ何度も出していました。助産師の方から、きっと母乳をほしがっているサインだろうと言われて、母子同室になってから胸を見せたら、そのとたんに一瞬で吸う場所を見つけて、赤ちゃんはものすごい勢いでパクっとくわえて、モグモグと口をリズミカルに動かしながら吸ってくれました。

母乳を飲む方法を誰からも教わっていないのに上手に吸ってくれて、お腹の中で練習してくれていたのかもしれないと思って感動でした。

(2)出産前から、吸いダコができるくらい、おしゃぶりの練習をする

生まれた日に手を見ていたら気付いたのですが、両手の親指付け根あたりに、皮が丸くむけていて、吸いダコができていました。医者や助産師の方々に聞いてみたら、おそらくお腹にいる時から、おしゃぶりの練習をしていて、自分の両手を吸っていたと考えられる、とのことでした。

かさぶたになって治るはずなので、自然に放置して経過をみるのが良いと言われ、様子を見ていたら、生後10日くらいで、吸いダコのかさぶたがとれて、かさぶたがとれた後は、跡形もなくきれいになって、特に問題はなく、跡もまったく残らなかったので安心しました。

お腹の中にいるときから一生懸命になって練習してくれていたなんて、その健気さを思うと感激で、すごいな~と感心して、「がんばってくれていて、ありがとう!!」と思いました。

(3)母親には区別できるような泣き声を出す

私がお世話になった病院では、助産師の方々が常駐している新生児室で赤ちゃんを見てもらうことができます。私自身がお風呂に入っている間や、診察を受けるときなど、私も新生児室に赤ちゃんを預ける時間がありました。

出産日の翌日、新生児室に行くと10人以上の赤ちゃんがいて、新生児の泣き声が聞こえてくるのですが、自分の赤ちゃんの泣き声はすぐ分かって、赤ちゃんの泣き声がすぐに聞き分けられるようになりました。

我が子は「ふぎゃぁ~ふぎゃぁ~」とかわいらしい泣き声を出していました。生まれてから繰り返し聞くうちに、すぐ泣き声が分かるようになって、寝ている最中でも、泣けばすぐぱっと起きる体になっているし、本能的に我が子の泣き声が判別できるようになっていて、母子のつながりの強さを実感しました。

(4)母乳もミルクも口に入れたらゴクゴク飲む

我が子は、母乳もミルクもまったく拒否することなく、飲まなかったということが一度もありませんでした。口に入れたらゴクゴク元気によく飲んでくれました。基本的には母乳を飲ませる方法で育てています。

母乳やミルクの飲ませ方は、病院によっても方針がありますし、母子の状況によってもそれぞれ変わることと思いますので、ここでは、私が入院中に教えて頂いた方法をご紹介します。

母乳量の測定は、赤ちゃん用の体重計にシートを敷き、服を着たまま赤ちゃんを体重計にのせて、授乳前後の体重差から母乳量を求めるという方法でした。

4~5日目の母乳量が1回20mL程度なら十分量で、今後増えていくので、退院後は完全母乳でもOKだと言われました。体重を増やすために毎日コンスタントにミルクは飲まなくてよく、ミルクをおまもりがわりにするイメージでいきましょう、とのことでした。

起きて寝ない時限定でミルクをあげるのがよく、活気の出る夜に、ぐずって寝ない時や、左10分+右10分の母乳をあげてもまだ吸えそうな時に限り、1回30~40 mLのミルクを1~2回(深夜12時+朝方)飲ませてください。場合によっては、量を調節してもよいでしょう。そのような方向でいきましょう、と入院中は指導して頂きました。

ミルクの場合、生後10日~2週間までは1回量を〔生後日数×10 mL〕とし、1回量は1日で10 mLずつ増やしていくそうで、生後4日なら1回量 40 mL という計算になります。この1回量は3時間で次のミルクを与える程度の量であり、ミルクを与える回数は1日8回程度が望ましいとのことでした。

生後12日~2週間以降は、1回量は横ばいで、完全ミルクの場合は、1回100~120 mLを一日8回程度までが目安。
赤ちゃんの胃で消化できるのは、ミルク90 mL程度なので、1回量は頭打ちで増やし過ぎないようにとのことでした。

母乳+ミルクの1回量は、今の体重[ kg ]×25 g が目安。例えば、2.87 kg の赤ちゃんの場合は、2.87 ×25 = 71.75 g なので、計70 mL は飲める。多くても、2.87 ×30 = 86.1 g なので、計86 mL は飲める。 というふうに計算するのだそうです。

赤ちゃんの体は小さいので、こんなにも繊細で、細かく量を調整していくのものなのだと驚きました。母乳やミルクの飲ませ方は、十人十色なので、どの方法がよいというわけではなく、一人一人にあった方法を探せたらいいですね。

(5)寝ながらでも母乳を飲み続ける

母乳をあげていて、さらに私が驚いたのは、目を閉じて寝ながらでも、母乳を飲み続ける赤ちゃんの姿でした。大人は、寝ているときに、ごはんを同時に食べることはできないし、ごはんを食べながら寝ることも普段はめったにないと思いますが、赤ちゃんは、母乳を飲み続けてだんだん目を閉じてきて、途中で寝てしまっても、よく母乳を飲み続けています。そんな赤ちゃんと大人との違いが不思議でした。

一方、母乳を飲んでいる途中に目を閉じて、そのまま寝てしまうこともあります。途中で寝てしまったものの授乳を続けたい場合は、あごの下をトントンたたくと起きたり、背中や脇の下をくすぐると嫌がって起きたりするので、
ぜひ試してみてください、と教えてもらいました。

赤ちゃんを自分側にひっぱると授乳を再開することもありますが、ひっぱると胸に負担がかかるので良くないので要注意だそうです。授乳をしたいのに寝ている場合は、むりやり飲ませるのではなく、起こしてから飲ませた方がよいので、例えば、おむつを替えて刺激を与えるのもよいそうです。

赤ちゃんは、大人とは飲み方も違いますよね。まだ歯がはえていない赤ちゃんは、あごと舌を使って吸うので、あごを少し上げてあげると、上あごが吸う所にくっついて吸いやすいですよ、と助産師の方からアドバイスをいただきました。赤ちゃんの大切な栄養となる母乳やミルクをあげる時間は、赤ちゃんの成長のためにも、親子のコミュニケーションをとる上でも、とても貴重な大切な時間です。

(6)生後数日は体重を減らした後、体重を増やしていく

母乳をしっかり十分に飲めているのか気になるところですが、それには体重の推移が参考になります。生まれてから母乳やミルクを飲んだら体重が増えそうですが、出産直後は、一般的に赤ちゃんの体重は減っていくもの、と医師や助産師の方々に聞いて、最初はとても驚いたのを覚えています。

我が子の場合は、体重が前日に比べてどう増減したかの変化量は、1日後(-80 g)2日後(-120 g)3日後(-60 g)4日後(-20 g)5日後(+100 g)、という感じでした。

1~4日目までは、どんどん体重が減っていくので心配になりましたが、これは普通のことなので大丈夫ですよ、と言われて、5日目からは、体重が増えていったので、ほっとしたのを覚えています。

5日目は、授乳直後の体重測定だったので、変化量が多くなっていますが、+100 g 以上は珍しく、通常は前日比+30 g 程度でよいのだそうです。

5日後から7日後にかけて(+130 g)で、2日の平均 +65 g/日となり、1日の体重増加量は平均+30~50 gらしいので、体重増加は良好でした。

一般的に、出生後は体重が減っていくが、1週間で体重が増えてもとに戻ることが多いと聞いて、赤ちゃんの体のしくみは不思議だなと思いました。入院中は、助産師の方々に、体重管理や体温管理など、トータルケアをしていただき、心強かったです。

赤ちゃんの体温が高めでも、赤ちゃんの平熱は大人より約1℃高い程度は正常範囲内で、体温が高いときは、長肌着から短肌着に変更して、着るもので体温コントロールするとよいですね、と助言を頂きました。

赤ちゃんの体温測定は、脇の下ではなく、首の皮膚が重なっている部分にはさむ形で行いますが、肛門に体温計を入れて測定する方法もあります。赤ちゃんと大人の違いは、たくさんあって興味深いものですね。

(7)おふろでお湯を頭からかけると、自然と目を閉じる

生後3日目、アウトバス法(外で洗ってからお風呂に入れる方法)で、お風呂の入れ方を指導してもらいながら、初めておふろに入れました。当日30分前からは、授乳をしないように気を付けました。赤ちゃんのお風呂は1日1回、夕方以降に入るのがよく、お風呂やシャワーを1日に何度も続けると、体温が冷めやすいので要注意だそうです。

おふろの時、きれいなお湯を頭の上から流したら、水を怖がる素振りはまったく見せず、自ら目をしっかりつぶって、気持ちよさそうにお湯をあびていました。誰が教えたわけでもないのに、お湯が目に入らないように目をつぶることができて、赤ちゃんは本能的に知っていて、すごい!と思いました。顔にお湯をかけた方が水嫌いにならないらしく、積極的にお湯を顔にかけても問題ないそうです。

退院してから数日は、防水シートの上で体を泡で洗ってから事前に買ってあったベビーバスに入れましたが、体をそってしまい、ずっとギャンギャン泣いていました。それから数日たつと、おふろに入れる前に全身を泡で洗っている時はギャンギャン甲高い声で泣きわめいていたものの、おふろのお湯につかると、急に泣き止んで落ち着き、温かいお湯につかって気持ちよさそうにしていました。

しだいに、おふろが好きになってきたのか、おふろの時は泣かず、楽しそうで、ごきげんになりました。赤ちゃんはお腹にいるときに羊水に包まれていたからなのか、我が子はお水やお湯が好きなようで、今ではすっかりおふろ好きです。

(8)昼よりも夜に活発になり、夜も数時間おきに泣く

生後0か月のことは、夜に活発になって、夜行性の生活でした。これには理由があるそうです。胎児がお腹の中にいる時、妊娠4~5ヶ月以降の環境で、夜に母が寝て休むと胎盤の血流が増えて胎児に栄養や酸素がいくため胎児は起きて元気になる、というリズムができあがるので、胎動も夜多かったように、赤ちゃんは夜活発な夜行性になっているそうです。

夜も数時間おきに泣くので、それにあわせて数時間おきに授乳していた頃は、寝ておらず休めていないのではと助産師の方が心配してくれて、温かさに触れて胸がじーんときて嬉しかったのを覚えています。出産前後は実際ほとんど寝ていなかったのですが、不思議なことに眠くならず、寝たいとも思わず、誕生したことが嬉しくて興奮状態が続いている感じでした。

(9)白いツブツブが混ざった黄色の便を出す

入院中は、授乳は1日8~10回を目安にして、尿は1日2~3回(便と尿が最低1日1回ずつ)を目安にしましょう、と教えて頂きました。便の色は飲んだものを反映するそうで、生後0~4日位は、海苔のような黒っぽい色だったのが、母乳を飲むと黄~茶色に変わっていくとのことで、生後5日位たって、便が黄茶色に変わってきたのも、興味深かったです。

ミルクの脂肪分は消化しきれないので、白いツブツブが混ざる便が正常とのことで、赤ちゃんは固形の便は出なく、ゆるゆるの便が出ます。赤ちゃんの便はミルクかヨーグルトのような臭いなので、近くにいると分かるようになりました。赤ちゃんと大人はいろんな点が違って、興味深いです。

(10)鼻毛はないのに、背中や耳が毛深い

生まれたての赤ちゃんを見て、びっくりしたのが、赤ちゃんは思っていた以上に、背中の毛がたくさん生えていたことです。そして、大人には見られないのですが、耳たぶのあたりに、うすい髪の毛のような感じで、毛がたくさん生えている! 背中や耳が毛深くて、想像したこともなかったので驚きました。

そして、大人とは違って、赤ちゃんにはまだ鼻毛がないので、お鼻の中はとてもきれいでツルツルしています。鼻毛がはえていないので、くしゃみ、しゃっくりをしやすいそうです。毛のはえかたも、赤ちゃん独特で面白いですね。

(11)生後1週間でよく笑う

生後1週間のころ、医師も「笑っていますね」と言っていて、赤ちゃんはあやすと笑ってくれるようになりました。時折、ニコリと笑顔を見せる時があって、この時期の笑顔は、反射の一つらしいのですが、笑顔が見られると嬉しい!

不快なことがあると顔をしかめる一方、ご機嫌だと笑っている表情をすることが多いので、多少なりとも感情を表情に反映しているような気がしました。

(12)自分の手や服を口に入れようとする

口に入ってきたものを強く吸うのは、吸啜(きゅうてつ)反射といって、この時期の赤ちゃんにはよくみられる現象だそうです。自分の手や服をすぐ口に入れて、吸ったりなめたりしようとするので、注意して見るように気をつけていました。

(13)はやいスピードでつめを伸ばす

赤ちゃんのつめが伸びるスピードは、大人に比べてあまりにはやくて、びっくりしました。つめが伸びていると、顔をひっかいて傷ができてしまうので、つめ切りをすることが重要になってきます。手の指先のつめが 5 mm くらいのびたことに気付いて、ひっかくと危ないのでつめを切ることにしました。

事前に買っておいたベビー用つめ切り(はさみタイプ)を使って、つめの端からラウンド型に切っていきましたが、
寝起きのタイミングで、ほぼ寝ている状態でやったので、我が子はつめを切られたことに気付かず、初回ながらうまくできました。おふろ上がりにつめ切りをするのは、つめがやわらかくて深爪になりやすいので避けた方がいいそうです。

(14)心臓の音を聞きながら抱っこされると寝る

心臓の音を聞かせるとお腹の中にいた頃を思い出して安心するらしいので、私の胸を枕にしてよく寝かせていました。泣いているときも、抱っこすると不思議なくらいすっと泣きやんで、安心して落ち着くみたいで、抱っこが大好きな我が子です。

(15)フワ~と長い声を出す

生後21日目に、我が子は初めて「ふわぁぁ~~」と大人らしくてやわらかい長い声を出して、びっくりしました。今までの泣き声とは明らかに違うやさしい声で、気は早いのですが、早くも話そうとしている予兆のような気さえしました。これも成長の一つでしょう。

(16)寝ているときに触れると手足をビクッと伸ばす

授乳後、赤ちゃんが寝てしまったとき、ちょっと体に触れた瞬間、手足をビクッと伸ばして、バンザイをするようなポーズをします。これも反射の一つだそうですが、こんなに敏感に反応するものだと知り、赤ちゃんの体のしくみは巧みにできているなと感心しました。

(17)起きている時間がだんだん増える

起き続けている時間が、生まれたては1日1~2時間だったのが、生後3週間くらいたつと、1日4~5時間に増えてきました。生後25日になると、ミルクを飲ませたら、5~6時間もまとまって途中起きずに眠り続けて、それだけでも一つの成長であり、びっくりしました。

以上、生後0か月の頃の様子を紹介させて頂きました。赤ちゃんの体は、大人とは違う点がたくさんあって、本当に神秘的だなと感じます。

赤ちゃんにとっても、育てる側にとっても、一つ一つの小さなことが立派な成長の証であり、その時期にしか味わえない感動があって、貴重なひとときです。そんな大切な時間を胸に刻みながら、愛情をかけて守り育てていきたいと思います。

image by: shutterstock

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