韓国、WTO事務局長選でピンチ。締切直前に英国の有力者が立候補

2020.07.09
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by 編集部サトシュウ
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世界貿易機関(WTO)の事務局長選挙への立候補者受け付けが8日(日本時間9日未明)に締め切られ、最終的に8人の候補者が立候補した。日本では韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長の立候補が話題となっていたが、他に英国、ナイジェリア、エジプト、ケニア、メキシコ、モルドバ、サウジアラビアから立候補者が出ている。

締め切り直前で有力者が立候補

これまでは5人の候補者の届け出が明らかになっていたが、締め切り直前で3人が新たに立候補した。その中で、注目なのは、英国のリアム・フォックス氏。メイ前政権で国際貿易相を務めたリアム氏は唯一の先進7か国(G7)からの立候補となる。ことし1月にEUを離脱した英国は、日米やEUなどと通商協定の交渉をしなければならず、WTOでの立場が極めて重要になる。リアム氏を今回擁立してきたことから、英国の事務局長選挙への本気度が伺える。

また、ナイジェリア出身の女性候補者・オコンジョイウェアラ元財務相も有力候補のひとりとなりそうだ。これまでアフリカからはWTO事務局長が選出されたことがないということも利点となる。

韓国の兪氏の当選はあるのか?

そして、日本でも立候補が散々報道されているのが、韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長。兪氏は一貫して通商畑を歩んできたプロフェッショナル。2019年3月に通商担当トップの通商交渉本部長に就任したが、国際経験は乏しいとの見方も。日本の対韓輸出管理の厳格化に対して強く反発し、WTO提訴などを主導してきた人物でもある。

9日付の聯合ニュースは、事務局長選挙の展望について、「韓国からの出馬はこれが3回目。中堅国の立場を強調し、支持を集めたい考えだ。利害関係が絡み合う米国、中国、欧州の間で中立的な役割を担うことができ、先進国と途上国間の橋渡し役にもなれるとアピールしていく」と伝えている。

WTO事務局長選挙の今後のスケジュールは

今後は近く加盟国が参加する会合が開かれ、立候補者の所信表明演説と質疑応答が行われる。WTOの事務局長選は全会一致が原則で、候補者は徐々に絞り込まれていき、合意に至らない場合は投票で決めることになる。現職のアゼベド氏は8月末に退任する予定だが、そこまでに新事務局長は決定しないとみられている。

英国のリアム・フォックス前国際貿易相、ナイジェリアのオコンジョイウェアラ元財務相、そして韓国の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長、事務局長選挙は3氏の争いとなりそうだ。

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